ビリー・アイリッシュはアルバムのセールスを伸ばすために複数のフォーマットでアナログ盤をリリースするアーティストを批判して、そのことに「イライラする」と語っている。
ビリー・アイリッシュは米『ビルボード』誌のインタヴューで母親のマギー・ベアードと共に環境保護活動の歴史、特にレコードをより持続可能なものにするための活動について語っている。
「こういう時代に暮らしていると、アーティストによっては様々なアナログ盤やパッケージを作ることが重要だったりもする」とビリー・アイリッシュは語っている。「それがセールスを上げて、数字を上げて、よりもうかることになるから」
チャートの1位を獲るためにはアナログ盤の売上枚数もカウントされることをマギー・ベアードが指摘すると、ビリー・アイリッシュは次のように応じている。「どれだけ無駄なことなのか、言葉にならないわ」
「すぐ目の前のことなのに、いろんなところで見過ごされている」とビリー・アイリッシュは続けている。「あえて持続可能であるために全力を尽くし、みんなを巻き込もうとしている人間としてはイライラする。世界でも最大のアーティストが40種類のパッケージを作ったりして、それぞれ違うから買わせようとしていたりする」
「無駄だし、まだ数字を気にして、もうけようとする段階にいることに苛立ちを覚える。みんなの好きなアーティストがそんなことをやっているのよ」
アーティストがセールスを増加させるために複数仕様の商品をリリースすることは一般的なこととなっていて、テイラー・スウィフトは2022年発表の『ミッドナイツ』を5種類の形態でリリースして、1980年代以来となる形でアナログ盤の売り上げがCDを上回ることとなっている。
ビリー・アイリッシュもセカンド・アルバム『ハピアー・ザン・エヴァー』を8形態でリリースしたが、100%リサイクル・ヴァイナルを使用し、サトウキビのシュリンク包装が施されていた。ほとんどのレコードではプラスチック樹脂を含む「リサイクルではないアナログ盤」が使用され、使い捨てのプラスチック包装が行われている。
マギー・ベアードはアナログ盤の持続可能性の問題について「制度的」なものであり、「1位を獲るためのゲームをやっているアーティストを責めることはできない」と語っている。「4色以上はダメとか、制限がほしい」
ビリー・アイリッシュは次のように続けている。「自分たちだってそういうやり方をしていく。それがゲームに挑む唯一の方法だから。そうして、この業界で横行していることに注目を集めていくのよ」
先日、ビリー・アイリッシュはサード・アルバムのマスタリングが行われていることを明かして、アルバムが完成したことを示唆している。
ビリー・アイリッシュは公式インスタグラムで黒いコートにスケルトン柄のTシャツ、そして銀色の星がついた黒の目出し帽をかぶった自身の写真をスライドショーで公開している。キャプションには「私のアルバムをマスタリングしている」と記されている。
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