キッスのジーン・シモンズは人生でたった一度だけハイになった時のことを再び語っている。
生涯を通して酔っ払ったり、ハイになったりしたことがないことを公にしているジーン・シモンズだが、70年代にキッスのライヴの後、間違って大麻入りのブラウニーを口にしてしまった時のことを振り返っている。
ジーン・シモンズは息子のニック・シモンズと共にクリスティーナ・パジスキーとトム・セグラによるポッドキャストに出演して、その波乱に満ちた体験について語っている。
「人生を通して酔っ払ったり、ハイになったりしたことはないんだ」とジーン・シモンズが改めて語ると、息子のニック・シモンズは「たまたまの偶然の話」を持ち出している。
ニック・シモンズは父親が「大麻を焼き菓子に練り込むことができることを知らないほど、ドラッグ・カルチャーから遠ざかっていた」ため、ためらいなく間違って6つのブラウニーを食べてしまったことがあると説明している。
「なので、どんな幻覚症状になったのか教えてほしいんだけど……」とニック・シモンズは父親に語っている。「この話を何度かしてくれたけど、好きな話なんだ」
ジーン・シモンズは「それ以前もそれ以降もそんなことはなかった」から「準備ができていなかった」と語っている。
「部屋はお祝いをする人でいっぱいだったんだ。デトロイトでいくつかの新記録を打ち立てていたんだよ。あれは1976年だった。部屋は人でいっぱいで、ブラウニーが積み上がっているのを見つけた。自分はああいうものが大好きだったんだ。みんなは『吸ったらどうだ?』という感じだったけど、『いや、ケーキだけくれ』と言ったよ」
ジーン・シモンズはブラウニーを配る女性の「見た目が悪くなかった」ことも重なったと語っている。「彼女が来たから、『もう一つくれ』と言ったんだ。それで、骨の前の犬みたいに、彼女を追っかけ始めたんだ。『もう一つくれる?』『もう一つほしい?』という感じで食べ続けて、6個も食べてしまったんだ」
ジーン・シモンズはハイになった体験について「部屋が大きくなり始めて、自分の頭がオリーヴくらいまで小さくなっていった」と語っている。
「覚えているのは目を見開いてみると、周りの人はしらふだと思っているようだった。身体を動かすと、離れれば離れるほど、手が小さくなっていくんだ。いや、アニメの風船みたいに巨大になっていった」
ジーン・シモンズはありがたいことに『クリーム』誌の編集者が彼をリムジンに乗せるのを手伝ってくれたと続けている。「一歩歩く度に、足も大きくなっていた。大声で話していたのは、彼女に聞こえないんじゃいかと思ったからだった。僕は声が小さいからね」
「リムジンに乗ると、移動するのが怖くなった」とジーン・シモンズは振り返っている。「喉が渇いて、2〜3ブロック行ったデトロイトのゲットーで車を停めてくれたから、彼女は飲み物を買いに行かせてくれた。ライヴの後だったから、ハンバーガーなんかを持った近所の人で溢れていたんだ」
「レザーを着ていたから、冗談抜きで誰もが振り向くんだ。自分は『頭が小さいから、みんな見てくるんだ』と思っていた。自分を大きく見せようとしたよ。見せに着いたら、『何にします?』と言われたから、『1杯のミルクをもらえるかい?』と言ったんだ」
ホテルに戻ると、部屋の鍵も巨大になっていたという。「人生で自分があそこまで大きくなったことはないと言えるね」とジーン・シモンズは冗談を飛ばしている。
ジーン・シモンズは酔っ払ったり、ハイになったりしない理由として母親がホロコーストの生存者であることを挙げている。「母親は14歳の時に強制収容所にいたんだ。彼女を悲しませたくなかった。常に失望させたくない自分がいたんだ。ひどいことは十分だったからね。タバコも吸わなかったし、ハイになったこともないし、酔っ払ったこともないよ」
先月、ジーン・シモンズは初のソロ・コンサートを行うことを発表している。
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