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グリーン・デイは『アメリカン・イディオット』前に制作していたアルバム『シガレッツ&ヴァレンタインズ』が20年以上前に盗まれたという「残念な出来事」を振り返りつつ、「不幸中の幸い」だったと語っている。

リリースされることのなかった『シガレッツ&ヴァレンタインズ』は2003年に作曲とレコーディングが行われたが、完成間近でマスター・テープが盗まれたという逸話が残っている。

その結果、グリーン・デイは2000年発表の『ウォーニング』に続く作品として代わりに2004年に『アメリカン・イディオット』をリリースしている。

「なくなってしまったんだよ」とトレ・クールは「オーダシー」のインタヴューで『シガレッツ&ヴァレンタインズ』について語っている。「おそらく誰かが盗んだんだ。何が入っていたのかも分からない感じなんだ」

「そんなことがあったなんて聞いたことがないよね」とビリー・ジョー・アームストロングは語っている。「間違いなく残念な出来事だったよ。多くの労力を注いだからね。でも、同時に不幸中の幸いでもあった。『一からやってみよう。もう一度やってみよう』となったんだ。もしかしたら、よくないアルバムを作ったから、もっといいものを作るべきだというサインだったのかもしれないね」

失われたアルバムから後々のグリーン・デイの作品に入った曲はあるのかと訊かれて、ビリー・ジョー・アームストロングは次のように続けている。「『アメリカン・イディオット』に入っている“Homecoming”のパートにはフル・ソングとして入っていた曲がたくさん使われている。そうしたパートを繋ぎ合わせていったんだ。それで、みんなの言うクレイジーな組曲みたいなものができたんだよ」

グリーン・デイは2016年にも『NME』に対して『シガレッツ&ヴァレンタインズ』について語っている。

アルバムについてはラフ・ミックスが復元されたとのことで、タイトル曲である“Cigarettes & Valentines”は2011年発表のライヴ・アルバム『オーサム・アズ・ファック』に収録されている。ビリー・ジョー・アームストロングは「曲が日の目を見ることがあるか、様子を見てみるつもりだよ」と語っている。

ベーシストのマイク・ダーントは次のように続けている。「残してある曲はたくさんあるんだけど、自分たちの場合、前に遡るよりも前を向いてしまうところがあるんだよ」

ビリー・ジョー・アームストロングは『レヴォリューション・レディオ』に収録曲である“Youngblood”も昔に書いたが、「体裁を変えて、新たな歌詞にしたものだ」と説明している。

一方、グリーン・デイは新作『セーヴィアーズ』が週半ばの速報で全英アルバム・チャートのトップ10における他の作品の合計を上回るセールスを記録していることも明らかになっている。

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