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サウンドクラウドが買収に出され、10億ポンド以上の価格になるのではないかと報じられている。

オーナーは世界最大のストリーミング・サービスの一つであるサウンドクラウドを売却する準備を進めていると『スカイ・ニュース』は報じている。

それによれば、レイン・グループとシンガポールの国営投資ファンドであるテマセク・ホールディングスはサウンドクラウドの売却に向けて投資銀行と話し合いを始めたという。

1月8日時点でサウンドクラウドでは4000万組のアーティストが活動しており、サービス開始から15年以上を経て3億2000万曲以上の曲が公開されている。2007年のサービス開始以来、多くのアーティストのホームとして作品をオンラインで公開し、リスナーをそれぞれのページに誘引してきた。

サウンドクラウドではここ数年で一連の人員削減が進められてきた。

2022年8月、サウンドクラウドは人員削減を行うことを発表しており、全世界の従業員の約20%が解雇されている。

その理由は経済・金融情勢の変化に起因するもので、40%近い削減が行われた2017年の大量解雇に続くものとなっている。

「この困難な時期に次の音楽をリードするという我々の使命を遂行するというコミットメントを強化しながら、そうした変化にサポートとリソースを提供することに集中していきます」とサウンドクラウドは2022年に声明を発表している。

今回の報道によれば、2017年にレイン・グループとテマセク・ホールディングスが投資した時、事業は崩壊寸前だったという。これは「世界的に音楽業界が急速に変化する時代にビジネスモデルを収益化させるのに苦労していた」ためだったと報じられている。昨年、エリア・セトンが最高経営責任者に就任して以来、事業の進展は近年「加速」していたとも言われている。

2022年8月に人員削減を行った翌月、サウンドクラウドはロシアでのアクセスが制限されたことも報じられている。ロシアはウクライナでの「特別軍事作戦」に関する「偽情報」が音楽ストリーミング・サイトに流されていたためだったと主張している。

ロシアのメディア監督機関である「ロスコムナゾール」の情報を下にインターファックス通信によれば、「ウクライナ領土での特別軍事作戦の性質に関する虚偽の情報を含む資料に関連してロスコムナゾールはサウンドクラウドへのアクセスを制限した」という。

あらゆるジャンルの新進ミュージシャンのためのプラットフォームを作り上げたが、サウンドクラウドはラップ・シーンで特に成功を収めている。10年代半ばから後半にかけて最も盛り上がりを見せたサウンドクラウドは、トリッピー・レッド、エックスエックスエックステンタシオン、ジュース・ワールド、リル・ヨッティといったアーティストの成功を後押ししている。

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