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2023年のイギリスにおけるアナログ盤の売上枚数は16年連続で増加しており、2023年はこの10年で最も多い増加率となっている。

2022年は2021年に較べて2.9%の増加だったのに対して、2023年の売上枚数は2022年に較べて11.7%増の590万枚が見込まれている。これはエド・シーラン、ラナ・デル・レイ、ルイス・カパルディ、ザ・ローリング・ストーンズテイラー・スウィフトといったアーティストの新作がセールスを牽引する格好となっている。

アナログ盤やその他のフィジカル・フォーマットへの需要が増え続けているのは全国に数多くある独立系レコード店の人気や今年11月に4年ぶりにロンドンのオックスフォード・ストリートにオリジナルの旗艦店を再オープンさせたHMVの成功によりハイストリートでの音楽市場が活況を呈していることが反映されている。

イギリスでは現在、音源消費の5分の4以上がストリーミングで占められているが、アナログ盤の需要は増加の一途を辿っており、市場は1990年以来、年間最高水準を記録している。先週は25万枚以上のレコードが売れ、今世紀最高の週間売上を記録している。

また、CD市場はここ10年近くで最も少ない減少幅となり、下げ止まりを迎えている。全英チャートでも重要な位置を占めるCDは1年間で1100万枚近くが売れ、カセットは4年連続で年間10万本を超えている。

2023年のアナログ盤、CD、カセットテープの最終的な売上枚数は2024年1月3日に英国レコード産業協会によって発表される。

英国レコード産業協会のジョー・ツイストは次のように述べている。「ストリーミングの消費が記録的な水準に達し続けている現在、レコードに代表されるフィジカル商品の復活はイギリスの音楽市場の回復力を裏付けています。アナログ盤の売上は過去16年間増加傾向にありますが、CDの需要が安定し、新しい世代の音楽ファンがカセットテープに夢中になっているのは心強いことです。好きな音楽を楽しむ方法について、これまで以上に選択肢が広がっています」

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