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ボブ・ディランはヨーロッパ各所のレコード店で1973年の音源の50周年盤を密かにリリースしている。

28トラックが収録された本作は1973年発表の『ビリー・ザ・キッド』のアウトテイク音源が収録されている。このCDのリリースはボブ・ディランの熱心なファンを興奮させており、Eベイでは500ドルの価格を付けているものもある。

50周年盤には“Knockin’ On Heaven’s Door”の別ヴァージョンや“Billy Surrenders”、“And He Killed Me Too”、“Final Theme”のアウトテイクが収録されている。

このCDのリリースは制作から50年間リリースされなかった音源はパブリック・ドメインになるというヨーロッパの著作権の規定に対応するためのものとなっている。この規定によりパブリック・ドメインになるのを避けるためアーティストがレア音源をリリースする慣習が生まれている。

ボブ・ディランがこの問題に対処するのは初めてではなく、著作権の期限が迫ったことを受けて、『ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム 』、『追憶のハイウェイ61』、『ブロンド・オン・ブロンド』の3枚のアルバムをボックス・セットにしてリリースしている。このボックスセットは少量プレスされ、著作権についての但し書きはなく、ヨーロッパのレコード店に出荷されている。

先日、ボブ・ディランは『コンプリート武道館』の制作関係者が語るインタヴュー映像が公開されている。

『コンプリート武道館』は1978年に実現した初来日公演から45周年を記念して、2023年11月15日に日本先行発売されている。

ボブ・ディランの初来日公演は1978年2月28日と3月1日の2日間の音源が録音されたが、2007年になってマスターテープが発見され、長きにわたる発売交渉を経て、今回『コンプリート武道館』としてリリースされている。『コンプリート武道館』は2日間のライヴ録音を完全収録し、約270分、全58トラック中36トラックが未発表で、CD4枚組とLP8枚組でリリースされている。

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