マリリン・マンソンは元アシスタントが起こした訴訟が控訴裁判所の判断で再び争われることとなっている。
昨年5月、アシュリー・ウォルターズはこのような訴訟は犯罪の疑いから2年以内に提訴される必要があると裁定され、提訴するのに時間がかかりすぎたという判事の判断によって裁判が棄却されていた。
アシュリー・ウォルターズは当初、本名をブライアン・ワーナーというマリリン・マンソンの下で働いていた2010年から2011年の間に性的虐待、性的暴行、性的嫌がらせ、故意の精神的苦痛などを受けたとして訴訟を起こしていた。被告にはマリリン・マンソンの会社であるマリリン・マンソン・レコードも含まれていた。
現地時間12月13日、カリフォルニア州の第2控訴管区は2020年まで記憶を抑圧していたとするアシュリー・ウォルターズの主張は、被害を発見するまで時効は進行しないというディレイド・ディスカバリー・ルールを顧みれば正当なものだと述べている。
「診断と治療を受けるまでアシュリー・ウォルターズは抑圧された出来事を思い出すことができず、思い出してもすぐに虐待だとは思わなかったと彼女は言っています」と裁判所は述べている。「抑圧された記憶と心理的な壁といった主張は棄却を退けるのに十分なものです」
アシュリー・ウォルターズの弁護士であるジェイムス・ヴァグニニは米『ローリング・ストーン』誌に次のように語っている。「この種の訴訟における抑圧された記憶と証拠開示の遅延の問題に明確な道筋を示したのですから、これはすべての被害者にとって素晴らしい勝利です。なぜ被害者の記憶は抑圧されているのか、そして、後年、訴えを起こすために名乗り出た時に、なぜそれが有効なのかという点で裁判所は非常に明確な判断を示していると思います」
マリリン・マンソンはこれまでそうした主張を否定しており、「皮肉にも嘘で#MeTooのムーヴメントを現金化して搾取しようとしている」として「組織的攻撃」だと述べている。
マリリン・マンソンは記事執筆時点時点で再び争われることについてコメントを発表していない。
マリリン・マンソンは『ウィ・アー・ケイオス』のリリース後、2021年2月に複数の女性から性的・肉体的虐待の両方で告発を受けており、告発を受けて所属レーベルであるロマ・ヴィスタとの契約が終了している。アシュリー・モーガン・スミスラインからも訴訟を起こされていたが、こちらは棄却されており、『ゲーム・オブ・スローンズ』シリーズでロスを演じているエスメ・ビアンコによる訴訟は和解に至っている。
その後、アシュリー・モーガン・スミスラインは「嘘の虐待の告発を世間に広める」ように「ウッド氏に懐柔されていた」と述べている。
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