キッスはフェアウェル・ツアーの最後の公演でヴァーチャル・バンドによる新たな時代を迎えると発表している。
キッスは12月2日にマディソン・スクウェア・ガーデンで最後のライヴを行っている。
アンコールで現在のメンバーであるポール・スタンレー、ジーン・シモンズ、トミー・セイヤー、エリック・シンガーの4人がステージを降りると、デジタルのアヴァターが“God Gave Rock and Roll to You”を披露している。
キッスはソーシャル・メディアで次のように述べている。「今日、新しい時代が始まった。キッスアーミーたちよ、終わりは始まりでしかないんだ。キッスは不滅となり、永遠にロックするアヴァターとして生まれ変わったんだ」
AP通信の報道によれば、アヴァターはジョージ・ルーカスのSFX企業である「インダストリアル・ライト&マジック」が製作したものだという。また、これはABBAのビヨルン・ウルヴァースが共同設立したポップハウス・エンタテインメント・グループとのコラボレーションとなっている。
この二つの企業はABBAのアヴァターがパフォーマンスを行うロンドンの「ABBAヴォヤージ」公演も手掛けている。
ラウンドテーブルのインタヴューでポール・スタンレーは次のように語っている。「私たちが達成してきたことは驚くべきものだが、まだ足りないんだ。キッスは生き続けるべきなんだ。キッスは僕らより大きなものだからね。次の段階に進んで、不滅のキッスを見るのが楽しみだよ」
「今まで夢見たこともないような場所に連れて行かれることで永遠に若く、アイコニックでいられるんだ」とジーン・シモンズは続けている。「テクノロジーのおかげでポールはこれまで以上に高くジャンプできるんだよ」
ポップハウス・エンタテインメントのCEOであるパー・サンディンは新しいアヴァターによってキッスは「永遠に」続けられると語っている。パー・サンディンはABBAの公演とは異なり、バンドがヴァーチャル・バンドと一緒にステージで演奏することはなく、「これが重要だ」とも語っている。
「キッスは別の三大陸にある三つの都市で同じ晩にコンサートをすることができます」とパー・サンディンは語っている。「これでそういうことができるのです」
ジーン・シモンズは今年11月の段階でヴァーチャル・バンドの存在を示唆していた。「バンドにとってツアーの終わりではあるが、ブランドの終わりではない」
「キッスには映画、マーチャンダイズ、もしかしたらブロードウェイとか、独自の世界がある。バンドは終わるけれど、キッスを体験することは不滅だよ」
ジーン・シモンズはツアーの肉体的負担について語り、引退する理由を説明している。「僕らは大変なバンドだからね。18kgの衣装を着て、17cmのヒールを履いているからね。ドラゴン・ブーツはそれぞれボーリングの玉ぐらいの重さがあるんだ。肉体的に大変なんだよ」
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