デヴィッド・ボウイについて長年彼のプロデューサーを務めたトニー・ヴィスコンティが亡くなった時のことを振り返っている。
デヴィッド・ボウイはガンとの闘病の末に2016年1月に享年69歳で亡くなっている。トニー・ヴィスコンティは遺作となった『★(ブラックスター)』でもプロデューサーを務めている。
今回、エイドリアン・エドモンドソンのポッドキャストに出演したトニー・ヴィスコンティはデヴィッド・ボウイが亡くなった時のことについて語っている。
トニー・ヴィスコンティは次のように語っている。「亡くなる2週間前に彼とは話をしたんだ。彼は……楽観主義者のふりをしていた。死が近いということは分かっていたと思う。でも、クリスマスの季節が終わったら、手術を受ける予定になっていて、よりよくなるだろうと言っていた。そして、新年が開けて、すぐに彼は亡くなったんだ」
「途轍もない衝撃を受けたよ。他の人から聞いたんだけど、彼は電話をして、みんなに大丈夫だと思わせて、別れを告げていたというんだ。あの時は僕に別れを告げているんだとは分かっていなかった」
トニー・ヴィスコンティは次のように続けている。「彼はもうすぐお祖父さんになれるのがとても嬉しいと言っていた。『よかったね』と僕は思った。僕はまだお祖父さんになれてないしね。それは素晴らしい知らせだった。彼はいい人で、素晴らしい家庭人で、いい友人だった。彼は私に間違ったことをしなかった。誰に対しても公平だった。遺書にも、もし自分のレコードが再発されることがあって、プロデューサーが生きていたら、彼に最初にやらせるように書かれていた」
「だから、彼が亡くなった後もそんな特権を享受している。『ロウ』のリミックスもやらせてもらった。他にそんな人物がいるかい? あんなに素敵な人はロックの世界にはそんなにいないよ。人生でもあんなに素敵な人はそんなにいない。それが事実だよね」
トニー・ヴィスコンティは次のように締めくくっている。「彼がどれだけいい人だったかは強調しきれないよ」
デヴィッド・ボウイについてはヴィクトリア・アンド・アルバート博物館が手がけた回顧展「DAVID BOWIE is」がUKで常設展示されることも決定している。
2013年から世界各国を巡回してきた回顧展「DAVID BOWIE is」はロンドンのクイーン・エリザベス・オリンピック・パークにあるヴィクトリア・アンド・アルバート博物館の東倉庫に設置される「デヴィッド・ボウイ・センター」で常設展示される。
2025年のオープン予定で、このセンターにはデヴィッド・ボウイの60年に及ぶ画期的なキャリアから80000点の品々が展示される。
ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館のディレクターであるトリストラム・ハント博士は次のように述べている。「デヴィッド・ボウイは史上最高のミュージシャンにしてパフォーマーの1人です。ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館は彼の素晴らしいアーカイヴの管理者となり、一般公開できることを嬉しく思っています。音楽、演劇、映画、ファッション、スタイルにおけるベルリン、東京、ロンドンを経たデヴィッド・ボウイの先鋭的な革新性はデザインやヴィジュアル・カルチャーに影響を与え続けており、ジャネール・モネイからレディー・ガガ、ティルダ・スウィントン、ラフ・シモンズまでクリエイターのインスピレーションとなっています」
「ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館の東倉庫の新たな展示センターはアート、デザイン、パフォーマンスに関する5000年に及ぶ我々のコレクションと共に、デヴィッド・ボウイの作品と対話するのに理想的な場所です。デヴィッド・ボウイの遺産管理団体、ブラヴァトニック家ファウンデーション、ワーナー・ミュージック・グループには実現する手助けをしてくれ、未来のボウイ・ファンに原典となるものを与えてくれることに感謝します」
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