ピンク・フロイドの元メンバーであるロジャー・ウォーターズと長年にわたって確執のあったデヴィッド・ギルモアはロジャー・ウォーターズが反ユダヤ主義であることを掘り下げるドキュメンタリーをフォロワーに勧めている。
デヴィッド・ギルモアはツイッターでキャンペーン・アゲインスト・アンチセミティズムが公開した『ザ・ダーク・サイド・オブ・ロジャー・ウォーターズ』というドキュメンタリー作品を紹介している。
ロジャー・ウォーターズは先日このドキュメンタリーについて公式サイトで「薄っぺらい見え透いたプロパガンダ」と批判していた。彼は「私を反ユダヤ主義者として描くために、異なる時、異なる文脈で私が言ったとされること、やったとされることを何の根拠もなく無差別に合わせている」とも述べている。
デヴィッド・ギルモアがツイッターで紹介した映像は、ロジャー・ウォーターズとかつてコラボレーションした2人の人物が仕事を振り返り、反ユダヤ的な発言をするのを目撃したとされる事例について語るものとなっている。
サックス奏者のノートバー・スタッチェルはBBCのジャーナリストのジョン・ウェアにロジャー・ウォーターズがユダヤ人の先祖を参照しながらステレオタイプな貧しいポーランド人女性の真似をした時のことを語っている。彼はまたレストランで「ユダヤ料理」を出された時にロジャー・ウォーターズが激怒した逸話も語っている。
“Dirty kyke”
“Jew food”
“Fucking Jew”Is Roger Waters antisemitic?
Watch The Dark Side of Roger Waters now and decide for yourself.
Then add your voice at https://t.co/7F6c6M3nk1. pic.twitter.com/eh9n15DLsn
— Campaign Against Antisemitism (@antisemitism) September 27, 2023
映像に登場する2人目の人物はピンク・フロイドが1979年に発表した『ザ・ウォール』に参加したボブ・エズリンで、ロジャー・ウォーターズが当時のマネージャーであるブライアン・モリソンについて「ファッキン・ジュー」と言っていたことを振り返っている。
他にもロジャー・ウォーターズがライヴでユダヤ人の画像や中傷を使うことを提案している2012年のEメールも発見されている。
今回、デヴィッド・ギルモアは何かコメントをつけることなく映像をリポストしているが、過去にははっきりと罵倒したこともある。
今年2月、デヴィッド・ギルモアの妻である作家のポリー・サムソンは「腐った芯まで反ユダヤ主義」のロジャー・ウォーターズをツイッターで批判して、次のように述べている。「プーチンの擁護者で、嘘つきで、泥棒で、偽善者で、脱税をして、口パクを行い、女性蔑視で、妬み屋で、誇大妄想癖がある。あなたのバカバカしさはもう十分だ」
デヴィッド・ギルモアはこのツイートをリツイートして「すべての言葉が明白な真実だ」と述べている。
ロジャー・ウォーターズは本日10月6日にピンク・フロイドが1973年に発表した『狂気』を再解釈・再レコーディングした作品『ダーク・サイド・オブ・ザ・ムーン・リダックス』をリリースしている。
ロジャー・ウォーターズは『ダーク・サイド・オブ・ザ・ムーン・リダックス』について次のように語っている。「オリジナルの『狂気』は、ある意味、人間の現状に対する年長者の嘆きのように感じられる。しかし、曲を作ったとき、デヴィッド・ギルモア、リチャード・ライト、ニック・メイスン、そして私はとても若かった。だから、80歳の知恵が再解釈に何をもたらすかを考え始めたんだ」
「最初にガス・セイファートとショーン・エヴァンスに『狂気』の再レコーディングの話をしたとき、みんな私が狂っていると思った。でも、考えれば考えるほど、『肝心なのはそこじゃないよね』と思ったんだ。半世紀の時を超えて手を取り合い、堂々とオリジナルと並べることが出来る作品に仕上がったことを、私は非常に誇りに思っている」
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