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ナイン・インチ・ネイルズのフロントマンであるトレント・レズナーは、薬物をやめる手助けをしてくれたデヴィッド・ボウイについて語り、「父親のような存在」だったと語っている。

米『ローリング・ストーン』誌によるデヴィッド・ボウイへの追悼インタビューで、トレント・レズナーはデヴィッド・ボウイへの愛を語り、彼の謎めいた歌詞についても解説している。

「1990年代初めまで、観客の前でステージに立つときは、完全にデヴィッド・ボウイが頭に憑りついた状態だった。彼が落としたパン粉、つまり時を経て姿を現す歌詞に隠された手がかりや、謎めいた写真、雑誌の記事を読み込み、そして、自分にとっての彼という物を考えて作り上げたんだ」

「彼の音楽は自分と上手く関係を築いて、自分が何者かを知る助けになってくれた。可能性やエンタテイナーの果たすべき役割、つまりルールはないんだと言う点において彼は膨大なインスピレーションとなっていたんだ」

トレント・レズナーはまた、彼が薬物依存を克服するためにデヴィッド・ボウイが果たした役割を強調しており、北米ツアーを一緒に回ったことが互いを理解するきっかけにもなったと、『アウトサイド』のツアーでの経験を振り返っている。

「二人きりで過ごす時間がたくさんあって、彼が言ってくれたことは説教なんかとは違ってね、その知恵は自分の一部になってる。より良い方法がここにはあって、絶望や死、ドン底で終わらせる必要はないって教えてくれたんだ」

「それから1年後に俺はドン底にいた。クリーンになって、自分の行動に対して最悪に恥ずかしい思いをして、良い機会も逃した。過去に起こした問題のダメージも抱えてた。そして、二人で一緒によく過ごしたときを思い出して、あの時、自分が100パーセントだったらどんな感じだったろうと考えてみたりもしたよ」

「“I’m Afraid of Americans”のミュージック・ビデオは自分のなかでも最悪のカテゴリーに当てはまるね。ラリッてたし、当時は自分を恥じてたんだ。だから、アレを見ると複雑な気持ちになる。関わることができた喜び、一員になれた喜び、そして自己嫌悪、自分があの時どんな人間だったか、そして100パーセント自分自身でいられたらよかったと思う気持ち、そういったものが混ざってるんだ」

デヴィッド・ボウイの死から2週間経ち、アルバム『☆(ブラックスター)』はUKのアルバムチャートを独占し続けており、多数の大物ミュージシャンらがかのスターに対して追悼の意を表明している。

※公開後、一部を修正しました。

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