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レディオヘッドのトム・ヨークは我を忘れて“Everything In Its Right Place”が歌えず、ステージを降りた時のことを振り返っている。

キングサイズ・フォー・ザ・シンガーズ・トークというバンドで活動していたジェイソン・トーマス・ゴードンは音楽界で最も個性的なリード・シンガーたちのインタヴューを収録した新刊『ザ・シンガーズ・トーク』を刊行している。

米『ローリング・ストーン』誌に掲載された抜粋でトム・ヨークは2000年代前半にショアライン・アンフィシアターでやった公演のアンコールで「完全に我を忘れた」時のことを振り返っている。

「サンフランシスコのショアラインという屋外公演をやった時があったんだ。素晴らしいライヴで、本当に楽しかった。観客も素晴らしかったよ。それで最後のアンコールの前にジョニー・グリーンウッドとマリファナを吸ったんだ。ステージに戻って、“Everything In Its Right Place”をやろうとしたんだけど、完全に我を忘れてしまったんだ」

「2番のヴァースを最初に歌ってしまって、キーボードを見ながら『これは何だ?』と思っていた。それで次のヴァースを歌うことになって、分かったんだ。歌った後に他のメンバーを見たら、『ここから抜け出させてくれ』という顔をしていた。リフを弾きながら観客を見たら、観客が歌詞を歌っていた。僕は『なんて言っているんだ?』という感じだった。ハイになっていたから、ピアノから立って、ステージを降りていったんだよ」とトム・ヨークは笑いながら語っている。

同じインタヴューでトム・ヨークはニール・ヤングに似た声をどのように受け入れていったかについて語っている。

トム・ヨークはずっと自身の声域が「不器用に高く、洗練されていない」と思っていたことを明かしつつ、18歳の時に作ったデモを雑誌に送ったところ、好評で素晴らしい反応があったという。「この人物は誰だ? ニール・ヤングみたいなサウンドだ」

「僕は『ニール・ヤングって誰だ?』となってね」とトム・ヨークは振り返っている。「ニール・ヤングを聴いたことがなかったんだ。それで『アフター・ザ・ゴールド・ラッシュ』を買いに行って、『おおっ、こんなサウンドでいいのか?』と思ったんだ。というのも、彼は僕よりも少し高くて、自分がずっと隠そうとしていたやわらかさと素朴さがその声にはあった。それで『もしかしたら隠す必要がないかもしれない』と思ったんだ」

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