システム・オブ・ア・ダウンのフロントマンであるサージ・タンキアンはイマジン・ドラゴンズに9月にアゼルバイジャンのバクーで予定されているコンサートを中止するように求めている。
サージ・タンキアンは私信を送ったが、返事がなかったことを受けて、ソーシャル・メディアを使って公の場でバクーのコンサートを中止するように呼びかけている。
「アゼルバイジャンの石油寡占独裁政権はナゴルノ・カラバフにいる12万人を飢餓に陥れ、国際刑事裁判所の元検事はこれを大虐殺を評しています」とサージ・タンキアンは述べている。
サージ・タンキアンは担当者を通してバンドに「考え直す」ことを求める「やさしい手紙」を送ったとも述べている。
サージ・タンキアンは次のように続けている。「ナゴルノ・カラバフの人道危機が悪化し、すでに飢餓が記録されている中で、この手紙と、この人道的大災害に対する彼らの無関心を公表せざるを得ません。公演をやることの法的責任があると思っているのかもしれませんし、気にしていないのかもしれません。私はこれまでずっと大虐殺と認定することを求めてきましたし、大虐殺を行う政権やそれを否定する人々には支払うべき代償があるはずだと言い続けてきました。さらに大虐殺がアゼルバイジャンが迫っているのに、ラスベガス出身のアメリカのバンドを楽しめるのです。ふざけないでください。これは正しいことではありません」
サージ・タンキアンの投稿はこちらから。
イマジン・ドラゴンズへの手紙の中でサージ・タンキアンはバンドの成功を祝福している。「アーティストとしてあなたのことを評価していることの一つは様々な人権問題や社会的大義の積極的な支持者であることです。アムネスティ・インターナショナルでの活動や、ウクライナでの戦争についての率直な発言などです」
その後、サージ・タンキアンは状況の深刻さとイマジン・ドラゴンズが公演を中止すべき理由について説明している。「イルハム・アリエフによる腐敗した石油寡占独裁政権は自国の人だけでなく、アルメニア人に対してひどい人権侵害を犯しているためです。2020年以降、アゼルバイジャンはアルメニアに対して戦争を仕掛け、多くの人々を殺害して、多くの人々を避難させ、ICJと欧州人権裁判所によって再開するように命じられている違法な封鎖によって数え切れない人々を恐怖に陥れています」
「新型コロナウイルスとそれに続くウクライナの戦争で世界は大混乱に陥っており、イルハム・アリエフ政権がアルメニア人に対して行っていることは世界に知られていません。彼らはアルメニアに侵略して、凶悪な人権侵害を平然と行っています。国際的なイベントやアーティストによるパフォーマンスは国際社会で彼らの地位を正常化して、誤魔化すことになるのです」
サージ・タンキアンは次のように締めくくっている。「アゼルバイジャンでコンサートを行うことはあなたたちのブランドにも悪影響を及ぼすと感じています。コンサートを中止するかを決めるにあたって事実を読み解くことができると確信しています。いずれにせよ、あなたの時間と配慮に心から感謝しています。私の話を聞いてくれてありがとう。いつか皆さんにお会いできることを願っています」
システム・オブ・ア・ダウンは2020年に15年ぶりとなる2曲の新曲“Protect The Land”と“Genocidal Humanoidz”を発表している。2曲はナゴルノカラバフ地域でアルメニアとアゼルバイジャンの間で起きた紛争を受けて、アルメニア・ファンドへの資金を募るためにリリースされている。
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