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BBCはメイダ・ヴェールにあるレコーディング・スタジオを売却したことを発表しており、所有者の1人がハンス・ジマーであることが明らかになっている。

西ロンドンのデラウェア・ロードにあるBBCのメイダ・ヴェール・スタジオは7つのスタジオが組み合わさったもので、ティム・ビヴァン、エリック・フェルナー、ハンス・ジマー、スティーヴン・コフスキーが共同で購入している。

スタジオは元々BBCによって1933年に購入されており、ザ・ビートルズデヴィッド・ボウイ、レッド・ツェッペリンらがこのスタジオでパフォーマンスを行っている。

スタジオの売却については7月に第一報が報じられており、ハンス・ジマーが1050万ポンド(約19億円)で購入するのではないかと噂されていた。

プレス・リリースで購入者たちは「先進的な音楽制作の中心地としてのメイダ・ヴェールの遺産を継続する」ことに合意しており、「メイダ・ヴェールの理念を守る」ためにスタジオの外観を残す予定だという。

なので、建物は今後もスタジオとして使用されるが、「地元の雇用、技術革新、投資を提供するための長期的な施策」と共に非営利の教育施設の創設を含む数百万ポンドの改修計画があることが明らかになっている。

「私が初めてメイダ・ヴェール・スタジオでBBCのために仕事をしたのは45年前でした。当時はまだ子どもで、駆け出しの頃のセッションに雇われたことを光栄に思っていました」とハンス・ジマーは述べている。「いまだにその強い引力と壁に触れたいという願望を覚えています。日々、途轍もない音楽を反響させてきたこの壁に触れれば、そうした音楽を生み出したアーティストと繋がれるかのように」

「ここは芸術のための革新的な科学の空間であり、全力を尽くすように刺激を受ける場所であり、昼夜問わず音楽が演奏され、アートが真剣に受け止められる場所です。みんなのための、みんなによる空間なのです。私のように苦労してきたミュージシャンが諦めないようにしてくれる場所です」

ハンス・ジマーは次のように声明を締めくくっている。「なので、恩返しをしたいのです。メイダ・ヴェール・スタジオを、刺激を与え、人を教育し、テクノロジーの面で芸術と人類に貢献する場所にして、次の世代にも私と同じ機会を与えたいのです。創作を続け、諦めない機会を与えたいと思っています」

BBCは2018年にストラトフォードのクイーン・エリザベス・オリンピック・パークに音楽とパフォーマンスのためのスタジオを建てており、メイダ・ヴェール・スタジオの機能をそちらに移転している。

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