ザ・1975のマット・ヒーリーは先月マレーシアでのパフォーマンスを禁止されたことを受けて騒動について再び言及している。
8月6日に行ったハワイ公演でマット・ヒーリーはドライヴ・ライク・アイ・ドゥの楽曲“28”を演奏する前に観客に次のように語っている。「言いたいのは、白人の救世主コンプレックスに関するデタラメなんか気にしていないということだけだね。言えるのは、正しいことをするには多くの犠牲が必要となり、ほとんど見返りを得られないことが往々にしてあるということなんだ。正しいことをしているように見られるだけなら、ほとんど犠牲は必要ない。それで見返りを得ることができる。僕とロス・マクドナルドは同性愛者ということで牢屋に入れられると思って、頭を剃ろうとしていたんだ」
@tcims
ザ・1975のマット・ヒーリーはグッド・ヴァイブス・フェスティバルのヘッドライナーのステージでマレーシアのLGBTQ+に関する法律に抗議して、マレーシアでのパフォーマンスを禁止されている。
マット・ヒーリーはステージ上で次のように語っていた。「間違いを犯してしまった。ライヴをブッキングした時は調べていなかったんだ。ザ・1975を呼んでおきながら、セックスする相手について決められる国なんて訳が分からないよ」
彼は次のように続けている。「信心深く、政府を支持していて、気分を害するのなら申し訳ないけれど、君たちの政府はバカの集まりだ。気にしていられないよ。強制するなら、反発してやる。気分が乗らないよ。そういう気分になれないんだ」
その後、マット・ヒーリーはベーシストのロス・マクドナルドとキスしており、ライヴは早く切り上げられる事態となっている。マット・ヒーリーの行動によってグッド・ヴァイブス・フェスティバルは残りの日程も中止となっており、海外アーティストの撮影や公演を許可する国の公的機関によれば、ザ・1975はマレーシアでのライヴを禁じられることとなっている。
現地時間8月7日、グッド・ヴァイブス・フェスティバルの主催者であるフューチャー・サウンド・アジアは法的措置に入ることを決め、ザ・1975に損害賠償請求書を送ったことを明かしている。
訴訟の内容はザ・1975がその責任を認め、発生した損害をフューチャー・サウンド・アジアに賠償することを要求するものとなっている。もしそれに同意しなければ、主催者はイングランドの法廷で法的措置を進めていくことになるという。
「フューチャー・サウンド・アジアはグッド・ヴァイブス・フェスティバル出演時のバンドの行動を改めて強く非難します」とプレス・リリースには記されている。「特にリード・シンガーのマシュー・ティモシー・ヒーリーによる乱暴な言葉遣い、機材の損害、ステージでの猥褻な振る舞いは現地のガイドラインやマレーシアの法律に著しく違反しただけでなく、10年に及ぶフェスティバルの評判を傷つけるものとなりました」
ザ・1975のヘッドライナーのステージを受けて、マレーシアのLGBTQ+コミュニティからは批判が寄せられており、LGBTQ+コミュニティの生活にとって事態を悪化させるものになるという意見も出ている。
7月末の時点でこの件に関連して、18件の事件がマレーシアの警察で報告されており、地元アーティストや関係業者から集団訴訟を起こされる可能性も浮上している。
先日、ザ・1975のマット・ヒーリーはロラパルーザのステージでもこの件について触れ、“It’s Not Living If It’s Not With You”の演奏前に「僕の旅の助言を知りたいかい? 行ってはいけないのは……」と言ったところでバンドは演奏に入っている。
広告 ザ・ビートルズの新作ドキュメンタリー『ビートルズ ’64』がディズニープラスで11月29日(金)より独占配信!
Copyright © 2024 NME Networks Media Limited. NME is a registered trademark of NME Networks Media Limited being used under licence.