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メタリカのドラマーであるラーズ・ウルリッヒは座席のクッションを取って、演奏中に投げつけてくるファンを止めなければならなかったことを振り返っている。

ラーズ・ウルリッヒはコナン・オブライエンのポッドキャスト『ニーズ・ア・フレンド』に出演して、これまでのロサンゼルス公演を振り返っている。ロサンゼルスはジェイムズ・ヘットフィールドと共にバンドを結成した街であり、「情熱的」なファンのおかげで「キャリアでも最高のライヴ」をやってきたとラーズ・ウルリッヒは語っている。

しかし、そんなファンの熱狂がエスカレートすることもあり、座席のクッションが投げられ、バンドに高額の請求書が残されることにもなったという。

なかでもロング・ビーチ・アリーナについてラーズ・ウルリッヒは次のように語っている。「あそこは……16000席ぐらいあるのかな。でも、長年にわたって16000席のうち15000席は俺たちが支払ってきたんだ。というのも、ロング・ビーチ・アリーナでやる度に座席のクッションを取って、フリスビーみたいにアリーナの中で投げてくるんだよ」

「次の日、会場からは『いいかい、メタリカ。30万ドル(約4200万円)分のクッション代を払ってもらわなきゃならないんだ』と言われるんだ」

ラーズ・ウルリッヒはバンドにそうした請求が来るのを避けるために同じようなことをしないためにファンに警告しなければならなかったと語っている。「何度もラジオ局のKNACに出て、こう言わなければならなかったんだ。『いいか。みんなは俺たちのファンで、俺たちもみんなのファンで、俺たちは一緒の思いなんだ。楽しい時間を過ごしてほしいし、それは全面的に支持するよ』ってね」

「『でも、一つ理解してほしいのは、みんなが会場に反抗したり、権力に反抗したり、誰か最低な奴に反抗したりしていると思っているなら、君たちが反抗しているのはメタリカに対してなんだよ』と言ったよ」

ラーズ・ウルリッヒはロサンゼルス・コロシアムの公演では折り畳み椅子を演奏中に投げられて、ライヴを止めなければならなかったとも語っている。

「当時はライヴをやるにしても物理的な面でちょっと予想外のことというのがあったんだ。ロサンゼルス・コロシアムではアメリカン・フットボールの会場だからステージの前が全部芝生で、折り畳み椅子だったんだよね」

「想像してみてほしいんだけど、3曲をやった時点で40000脚の折り畳み椅子はどうなったと思う? そう、その通り。30000脚だか40000脚の折り畳み椅子がステージのほうに投げられていたんだ。それでライヴを止めなければならなかったんだよ」

ラーズ・ウルリッヒはここ数週間、ライブ中にファンがアーティストに物を投げつけるという様々な事件が起きている中で、この件について言及している。最近ではカーディ・Bが飲み物を投げつけてきたファンにマイクを投げつけている。

先月、ビービー・レクサは携帯電話を顔に投げつけられて膝をついており、目の上を縫う事態となっている。

ドレイクも21サヴェージと行っている「オール・ア・ブラー」ツアーの初日となったシカゴ公演で物を投げつけられている。投げつけられたのは携帯電話で腕に当たっている。ドレイクはこの件について公演中にコメントすることはなかった。

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