Photo: GETTY / Universal Pictures

映画『オッペンハイマー』のキリアン・マーフィーの衣装はデヴィッド・ボウイのシン・ホワイト・デューク期から影響が受けたことが明らかになっている。

クリストファー・ノーランが監督した伝記映画で主演の物理学者、J・ロバート・オッペンハイマーを演じたキリアン・マーフィーは、映画内で着る服のスタイルについてデヴィッド・ボウイから影響を受けたと説明している。

「服をデザインするにあたってコスチューム・デザイナーとはかなりしっかり取り組んだんだ」とキリアン・マーフィーはMTVに語っている。「特に彼のシルエットを再現したかった。彼は脆弱で、非常に細く、そのシルエットをそのまま見せたかったんだ」

「クリストファー・ノーランはデヴィッド・ボウイの写真をいくつか送ってくれたんだ。デヴィッド・ボウイのキャリアでも、シン・ホワイト・デュークや『ヤング・アメリカンズ』の頃の写真を送ってくれたんだよね」

シン・ホワイト・デュークはデヴィッド・ボウイが抱えていた多くのペルソナの一つで、1975年から1976年の時期に採用されていた。通算9作目のアルバム『ヤング・アメリカンズ』は1975年3月にリリースされている。

「彼は大きなトラウザーを穿いていて、やつれているのに、すごくクールだった」とキリアン・マーフィーは続けている。「それで、ひょんなことから『オッペンハイマー』のトラウザーにもそういうものを使ったんだ」

キリアン・マーフィーは別のインタヴューでJ・ロバート・オッペンハイマーを演じるために体重を落としたことも明かしている。

「身体を使って演じることは好きなんだけど、J・ロバート・オッペンハイマーは独特なシルエットと身体的特徴を持っていた。それを正しく再現したかったんだよ」とキリアン・マーフィーは『ニューヨーク・タイムズ』紙に語っている。

「かなりの体重を落とさなければならなかった。そして、衣装なんかでも気を遣ったよ。彼は本当に痩せていて、やつれていると言えるほどで、マティーニとタバコをたしなんでいた」とキリアン・マーフィーは語っている。「光の強い眼を持っていて、その眼を見開くようにしたかった。だから、始まる前からシルエットや表情に取り組んでいたんだ」

本作でJ・ロバート・オッペンハイマーの妻であるキティを演じたエミリー・ブラントはキリアン・マーフィーが「巨大」なプレッシャーのために出演者のディナーを辞退していたと語っている。「だから、彼は私たちと食事をしたがらなかったの」

デヴィッド・ボウイについてはヴィクトリア・アンド・アルバート博物館が手がけた回顧展「DAVID BOWIE is」がUKで常設展示されることが決定している。

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