イギー・ポップがジョシュ・オムをプロデューサーに迎えて制作したニュー・アルバム『ポスト・ポップ・ディプレッション』より最初の楽曲が公開されている。
イギー・ポップはジョシュ・オムや、アークティック・モンキーズのマット・ヘルダースをドラマーに迎えてコラボレーション・アルバムを制作したことが明らかになっており、今回公開された“Gardenia”は3月18日にリリースされる9曲入りのアルバム『ポスト・ポップ・ディプレッション』から公開された最初の楽曲となっている。
アルバム制作は秘密裏に行われ、ジョシュ・オムの2つのスタジオを使い、2週間はジョシュア・ツリーで、さらに7日間はロサンゼルスのピンク・ダックにてレコーディングされている。
イギー・ポップが米『ニューヨーク・タイムズ』紙に語ったところによると、アルバムのテーマは「世の中に奉仕する日々を終えた後、人生はどうなっていくのか?そして、自尊心はどこへ行くのか?」というもので、年齢を重ねると共に生まれてきた疑問だという。
イギー・ポップは以下のように続けている。「アメリカでの生活というのはとても競争が激しいものだけど、自分が自分以外の他人にとって最終的に役に立たない存在になった時、何が起こるのか? そして、自分自身にとっては役に立つ存在であり続けることができるのか?という疑問が生まれてきたんだ。俺は頭の中にある人格を持っていたんだ。自分自身と、退役軍人の中間のようなね」
“Gardenia”の音源はこちらから。
「俺は自由になりたかった。自由になるために忘れなくちゃならない。忘れるために俺には音楽が必要だった。ジョシュはそれを持っていた。最初は慎重に歌詞を選びながら自分を刺激していくと、洪水のように言葉が溢れ出して来たんだ。何も書きたくない作曲家なんかいないよ。ジョシュは俺のアクセルを踏み、俺たちはアメリカの砂漠の中で途轍もなく大きな音を奏でたんだ」とイギーは今作を一緒に作ったジョシュ・オムとのパートナーシップについて語り、「俺達二人が今まで行った事がないところまで行こうと誓ったんだ」とジョシュは付け加えている。
一方で、ジョシュ・オムにとっては、『ポスト・ポップ・ディプレッション』を制作することが、昨年パリの事件にイーグルス・オブ・デス・メタルが巻き込まれたというショックと折り合いをつける助けになったという。「本当のところ、これに取り組むことができて救われたね」と語っている。
また、このアルバムは自己資金で制作されたものだが、ジョシュ・オムには常にファンを楽しませるものを作りたいという思いがあったという。「自費で作ったからといって奇抜なものっていうわけじゃなく、あくまでも聴いてもらうために作られたものなんだ」とジョシュ・オムは語っている。「このアルバムでは、俺たちの誰もが今までにやったことがないようなことをしたかった。それが全員共通の意見だったんだ。そして、徹底的にやることもね」
ドラムはアークティック・モンキーズのマット・ヘルダースが、ギターとキーボードはクイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジでジョシュ・オムのバンド仲間であるディーン・フェルティータが務めている。ライヴも予定されており、クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジのトロイ・ヴァン・リューウェンやチャベスのマット・スウィーニーもギターで参加する予定だという。バンドは3月のアルバム・リリースに合わせてツアーを計画している。
リリースの詳細は以下の通り。
アーティスト名:Iggy Pop(イギー・ポップ)
タイトル:Post Pop Depression(ポスト・ポップ・ディプレッション)
発売日:2016/3/18(金)
レーベル: Caroline / Hostess
品番:HSU-10060
定価:2,400円(税込)+税
※日本盤はボーナストラック、歌詞対訳、ライナーノーツ付(予定)
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