ロジャー・ウォーターズはベルリン公演が物議を醸していることについて自分を「黙らせたい」ための「中傷」だとして声明を発表している。
ロジャー・ウォーターズはベルリン公演でナチスを彷彿とさせる衣装が登場したことから警察の捜査を受けていることが明らかになっている。
ベルリン公演ではロジャー・ウォーターズが第二次世界大戦を連想させるような服を着ていた上にホロコーストの犠牲者であるアンネ・フランクの名前もスクリーンに映し出されたことから物議を醸すこととなっている。
公演ではピンク・フロイドの『ザ・ウォール』に登場するキャラクターが幻覚の中で架空のファシスト独裁者になりきっている様子が描かれている。このキャラクターを演じるにあたってロジャー・ウォーターズは2本のハンマーが交差した赤い腕章と共に黒のトレンチコートを着用している。
ベルリン警察のスポークスパーソンであるマーティン・へルヴェグは『ガーディアン』紙に「5月17日・18日に行われた公演で登場した衣装について捜査が行われています」と語っている。これを受けて現地時間5月27日にロジャー・ウォーターズは寄せられている批判と捜査についてツイッターで声明を発表している。
— Roger Waters ✊ (@rogerwaters) May 26, 2023
「私の政治的見解や道徳的原則に同意できないために私を中傷して、黙らせたい人たちによって悪意のある攻撃を受けることになりました」とロジャー・ウォーターズは述べ、公演のメッセージを反ファシスト以外のものと見なす人々は「誠実さのない、政治的動機によるもの」だと断じている。
ロジャー・ウォーターズは次のように続けている。「パフォーマンスで疑問視されている要素はあらゆる形態においてファシズム、不正義、偏見に反対するものであることは明らかです」
「ピンク・フロイドで1980年に『ザ・ウォール』を発表して以降、私のライヴでは気の触れたファシストの煽動家が描かれてきました」
ロジャー・ウォーターズは次のように続けている。「私は生涯をかけて、どこで見たとしても権威主義や抑圧に反対する発言を行ってきました……私の両親は第二次世界大戦でナチスと闘いました。私の父親は命を落とすという究極の代償も払っています」
「私に対する攻撃の因果関係にかかわらず、私は不正義とそれを犯す人々を非難し続けます」
ベルリン公演はロジャー・ウォーターズの「ディス・イズ・ノット・ア・ドリル」ツアーの一環で行われており、反ユダヤ主義と見なされる発言のために当初、公演は中止される判断が下されていた。
しかし、ドイツの行政裁判所はロジャー・ウォーターズがコンサートを行うことができるという判決を下しており、中止は覆されることになっている。
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