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アディダスはカニエ・ウェストによるイージーの在庫を販売した収益を反ユダヤ主義と闘う団体に寄付することを正式に発表している。

昨年、アディダスはカニエ・ウェストによる一連の反ユダヤ主義的な発言を受けて提携関係を解消している。

「カニエ・ウェストの最近の発言と行動は受け入れられない、憎しみに満ちた、危険なものであり、多様性と包括性、相互尊重と公平性という弊社の価値観に反するものです」とアディダスは当時述べている。

先日、アディダスのCEOであるビョルン・ガルデンはイージーのブランドとの提携を打ち切ったことで業績に「打撃」があったことを認め、在庫を売った収益をカニエ・ウェストによる一連の反ユダヤ主義的な発言で被害を受けた団体に寄付することを考えていると語っていた。

今回、収益が「主要な反ヘイト団体」である名誉毀損防止同盟に寄付されることが明らかになっている。名誉毀損防止同盟については「いつでもどこでも反ユダヤ主義と闘い、過激主義に対抗して偏見と闘う世界的なリーダー」と評されている。

ジョージ・フロイドの兄であるフィロニーズが設立したフィロニーズ&キータ・フロイド社会変革協会にもイージーの収益が寄付される。この団体は「警察の残虐行為、刑事司法改革、体系的人種差別の日常的な影響をなくす」ために活動しており、警察によってジョージ・フロイドが殺害されたことを受けて設立されている。

カニエ・ウェストはジョージ・フロイドの死が薬物のフェンタニルによるものだと述べて、この発言を後に謝罪している。

アディダスはフィロニーズ&キータ・フロイド社会変革協会と「スポーツと教育を通じて地域のプログラムを推進し、永続的な遺産を残すために」協力すると述べている。

名誉毀損防止同盟のCEOであるジョナサン・A・グリーンブラットは次のように語っている。「アメリカで反ユダヤ主義が歴史的なレベルに達し、世界的にも増加している今、アディダスがネガティヴな状況を非常にポジティヴな結果に変えたことを評価しています。この悪質で頑固なヘイトと闘うために活動しているコミュニティ組織と関わることで真の思慮深さを示してくれました」

「反ユダヤ主義のヘイトを非難するだけではなく、教育やその他の活動を支援するという彼らのリーダーシップは模範的のものであり、他の上場企業が見習うべきものです。偏見やヘイトの問題に取り組む中で棚卸資産と行使できる権利について会話を持てていることに感謝します」

BBCの報道によれば、アディダスは提携関係を終える数年前からカニエ・ウェストの問題行動を知っていたとする投資家から訴訟も起こされている。アディダスはこれを「根拠のない主張」だとして「こうしたことから自分たちをできるだけ守るために必要な措置を取ってきた」と述べている。

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