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ザ・ポップ・グループのフロントマンであるマーク・スチュワートが亡くなった。享年62歳だった。

ザ・ポップ・グループは4月21日に訃報を公式ソーシャル・メディアで発表している。死因については明らかにされていない。

「マークは愛と一体になりました。スーフィーたちが言うように、死というものは存在せず、誰も死ぬことはありません。しかし、死とは価値あるものなので、恐れという場所の中に隠されてきました」と声明には綴られている。

「マークの家族と友人は困難な時だからこそ、そっとしておいていただきたいと考えています」

ザ・ポップ・グループのレーベルの社長だったダニエル・ミラーは次のように追悼の意を表している。「マークのことは彼がザ・ポップ・グループのリード・シンガーだった頃から40年以上にわたって友人として、旅人仲間として知っています。彼とはたくさんの素晴らしい思い出があります。一風変わったものもあれば、腹立たしいものもありますが、しかし、常に刺激的で、なにかしら道理のあるものでした」

「彼が与えた音楽的影響は認知されている以上のものです。彼は常に若いアーティスト、特に地元のブリストルのアーティストを応援し、多くのアーティストが世界的スターになりました」

「彼の友人としてのやさしさとあたたかさは常に自分にとって非常に重要なものとなってきました。一緒に何度も笑い、彼にはクリエイティヴなエネルギーがありました。最後にマークとブリストルで会ったのは数ヶ月前ですが、リー・ラナルドと即興のパフォーマンスを行っていました。彼は愉快極まりない人で、彼の作品は基本的にスタンダップ・コメディであり、ライヴの後は多くの時間を費やして世の中について論じたものでした。素晴らしい思い出です。彼を大いに惜しむことになるでしょう」

「マーク、君が落ち着くことになるなんて想像もできないけれど、自分のための特別な場所を見つけることを願っています」

ザ・ポップ・グループのギタリストであるギャレス・セイガーは「マークは僕の世代において最も驚くべき考えの持ち主だった」と述べている。エイドリアン・シャーウッドは次のように述べている。「ブラザーよ、感謝しています。私の人生において最大の音楽的影響を与えてくれました。僕らの幅広いファミリーがあなたを惜しむことになるでしょう。永遠に愛しています」

マーク・スチュワートは10代だった1977年にブリストルでギャレス・セイガー、ジョン・ワディントン、サイモン・アンダーウッド、ブルース・スミスと共にザ・ポップ・グループを結成している。政治色の濃いザ・ポップ・グループはポスト・パンクとダブ、レゲエを融合させ、1979年発表の『Y (最後の警告)』、1980年発表の『ハウ・マッチ・ロンガー』という2枚のアルバムをリリースしている。1980年にザ・ポップ・グループは解散し、最後のパフォーマンスはマーク・スチュワートが深く関わり続けてきた核軍縮運動の集会で行われた。

2010年に再結成したザ・ポップ・グループは2015年に『シチズン・ゾンビ』、2016年に『ハネムーン・オン・マーズ』というアルバムをリリースしている。最後のパフォーマンスはザ・スペシャルズのテリー・ホールの招待で2021年のシティ・オブ・カルチャーの一環でコヴェントリー大聖堂の廃墟で行われている。

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