ケンドリック・ラマーの『トゥ・ピンプ・ア・バタフライ』はレディオヘッドの『OKコンピューター』を抜いて、レヴュー・サイト「レイト・ユア・ミュージック」で首位の座を獲得している。
2015年に発表された『トゥ・ピンプ・ア・バタフライ』はケンドリック・ラマーの代表作として知られ、今回レディオヘッドが1997年に発表した名作を凌いでいる。
『トゥ・ピンプ・ア・バタフライ』は「レイト・ユア・ミュージック」のコミュニティで4.34の点数を獲得している。「レイト・ユア・ミュージック」のFAQによれば、同サイトはレヴューの数、それぞれのユーザーの活動レベルなどの要因を考慮して、アルバムの点数を複雑なアルゴリズムで計算しているという。
「レイト・ユア・ミュージック」は批評家は含まずファンのデータのみをまとめているため、「メタクリティック」といった集計サイトとは一線を画している。
次に「レイト・ユア・ミュージック」で得点が高いラップ・アルバムは6位にランクインしているマッドリブとMFドゥームによる名作『マッドヴィレイニー』となっている。
ケンドリック・ラマーはセカンド・アルバム『グッド・キッド、マッド・シティー』も11位にランクインしている。トップ10にはピンク・フロイドの『炎〜あなたがここにいてほしい』、ザ・ビートルズの『アビイ・ロード』、マイ・ブラッディ・ヴァレンタインの『ラヴレス』といった作品がランクインしている。
『トゥ・ピンプ・ア・バタフライ』は2016年にグラミー賞の最優秀ラップ・アルバム賞も受賞しており、広く絶賛されている。
「レイト・ユア・ミュージック」の上位20位は以下の通り。
01. Kendrick Lamar – ‘To Pimp a Butterfly’
02. Radiohead – ‘OK Computer’
03. Pink Floyd – ‘Wish You Were Here’
04. King Crimson – ‘In the Court of the Crimson King’
05. Radiohead – ‘Kid A’
06. Madvillain – ‘Madvillainy’
07. My Bloody Valentine – ‘Loveless’
08. Radiohead – ‘In Rainbows’
09. Pink Floyd – ‘The Dark Side of the Moon’
10. The Beatles – ‘Abbey Road’
11. Kendrick Lamar – ‘Good Kid, MAAd City’
12. David Bowie – ‘The Rise and Fall of Ziggy Stardust And The Spiders From Mars’
13. The Velvet Underground & Nico – ‘The Velvet Underground & Nico’
14. Talking Heads – ‘Remain In Light’
15. Mingus – ‘The Black Saint And The Sinner Lady’
16. The Beatles – ‘Revolver’
17. John Coltrane – ‘A Love Supreme’
18. Nas – ‘Illmatic’
19. Black Sabbath – ‘Paranoid’
20. Godspeed You! Black Emperor – ‘Lift Yr. Skinny Fists Like Attenas to Heaven!’
ケンドリック・ラマーはサマーソニック2023でヘッドライナーを務めることが決定している。
一方、レディオヘッドのドラマーであるフィル・セルウェイは『NME』に対して初期に小さな会場でライヴを行ってきたことがバンドを形成することになったことについて語っている。
フィル・セルウェイは2月5日まで開催されるインディペンデント・ヴェニュー・ウィーク2023のアンバサダーに就任している。10周年となる今回は1週間の間にライヴ会場やそれを運営する人々を支援するために300以上のライヴハウスでイベントが開催される。
『パブロ・ハニー』リリース前に小さな会場で行った初期のライヴはその後のバンドを形成するのに役立つことになったと彼は説明している。
「会場のネットワークによってツアーに出ることができて、パフォーマンスを磨いて、イギリス各地の人々と繋がりができ、すぐにフィードバックを得られたことで、バンドとしてものすごく前進することができた。それを何度もやったけど、そこで演奏するだけで、場所自体が素晴らしいんだよね。必ずしも足掛かりでしかないわけじゃないんだ」
「この業界を応援する方法というのはたくさんある。ロードクルーになる人々を技術面で育成しているし、何十年にもわたって積み上げられてきた豊富な知識もある。バンドとしてツアーに出ても、そうした会場の人々がいるから孤独に感じなくて済むんだ。そうやって見知った顔のネットワークができていくんだよね」
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