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スタックス・レコードの設立者として知られるジム・スチュワートが亡くなった。享年92歳だった。

当初はサテライト・レコードという名前だったスタックス・レコードは1957年に設立され、姉のエステル・アクストンが共同オーナーとして加わっている。それぞれのファミリー・ネームの最初の2文字を取ったスタックス・レコードという名称は1961年に導入されている。

スタックス・レコードはオーティス・レディング、ルーファス・トーマス&カーラ・トーマス、サム&デイヴ、ブッカー・T&ザ・MG’sらのキャリアを立ち上げ、「サザン・ソウル・ミュージックの代名詞」と公式サイトには記されている。

スタックス・レコードの公式ツイッターは次のように述べている。「深い悲しみと共にスタックス・レコードの設立者であるジム・スチュワートが亡くなったことを発表します。ジム・スチュワートは本日、家族に囲まれながら穏やかに亡くなりました」

「彼のソウル・ミュージックへの影響は計り知れませんが、精通したレコード会社の取締役、先見性のあるプロデューサーとして60〜70年代を通して彼が育てた『メンフィス・サウンド』は今日の音楽からも聴き取ることができます」と声明は続いている。

「ジム・スチュワートの指導の下、スタックス・レコードはオーティス・レディング、アイザック・ヘイズ、カーラ・トーマス、サム&デイヴ、ステイプル・シンガーズら、多くの伝説的アーティストのキャリアを立ち上げたのです。家族や友人にお悔やみを申し上げます」

クラフト・レコーディングスとスタックス・レコードの管理を行っているミシェル・スミスは次のように述べている。「今日、私たちはアメリカの音楽史の重要なピースを失いました」

「彼の遺産は彼が設立したスタックス・レコード、アーティスト、ミュージシャン、スタックスの音楽を愛する世界中のファンを通して生き続けていくでしょう」

「世界中のソウル・ミュージックに彼が与えた巨大な影響を彼が分かっていたのかは分かりませんが、彼は大いに惜しまれることになるでしょう。家族や友人、特に御子息や孫の方々にお悔やみを申し上げます」

ジム・スチュワートは1930年にテネシー州ミドルタウンで生まれ、後にメンフィスに移っている。彼は2年間軍隊に所属した後、音楽業界でのキャリアに乗り出している。

遺族は「若い人々に影響を与え、学問、経験、パフォーマンス、リーダーシップのスキルを高める」ことを目的としたスタックス・ミュージック・アカデミーへの寄付を求めている。

『ガーディアン』紙が報じているように、スタックス・レコードは人種隔離時代にテネシー州を拠点としていて、人種が混在した従業員を抱え、白人スタッフと同様に黒人従業員の地位向上を目指した珍しい存在だった。

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