ビル・クリントン元大統領は1992年の大統領選挙でフリートウッド・マックの“Don’t Stop”を使わせてくれたことに対して亡くなったクリスティン・マクヴィーに感謝の意を表明している。
1977年発表の『噂』に収録の“Don’t Stop”を作曲したクリスティン・マクヴィーは現地時間11月30日に享年79歳で亡くなっている。訃報には「短い闘病生活を経て、2022年11月30日の朝、病院で穏やかに亡くなりました」と記されている。
バンドメンバーであるスティーヴィー・ニックス、ミック・フリートウッドを初め、多くのミュージシャンからは追悼の声が寄せられている。
1993年から2001年までアメリカ大統領を務めたビル・クリントン元大統領は訃報を受けて「悲しんでいる」と述べて、フリートウッド・マックとの関係性について振り返っている。
「“Don’t Stop”は92年の大統領選挙のテーマ・ソングでした。あの曲はよりよい日々を求める国のムードを完璧に体現していました」とビル・クリントン元大統領は述べている。「あのような意味深い曲を私たちに託してくれたクリスティン・マクヴィーとフリートウッド・マックに感謝しています」
1993年1月、『噂』のラインナップであるクリスティン・マクヴィー、ジョン・マクヴィー、リンジー・バッキンガム、スティーヴィー・ニックス、ミック・フリートウッドで6年ぶりにビル・クリントンの大統領就任式でパフォーマンスを行っている。
I’m saddened by the passing of Christine McVie. “Don’t Stop” was my ’92 campaign theme song – it perfectly captured the mood of a nation eager for better days. I’m grateful to Christine & Fleetwood Mac for entrusting us with such a meaningful song. I will miss her. pic.twitter.com/UPUvpDWRZB
— Bill Clinton (@BillClinton) December 1, 2022
その4年後、『噂』のラインナップで再結成を果たしたフリートウッド・マックはカリフォルニア州バーバンクでライヴ・アルバム『ザ・ダンス』をレコーディングしている。クリスティン・マクヴィーは1998年にバンドを離れるが、2014年に復帰を果たしている。
ビル・クリントン元大統領は2018年にミュージケアーズの名誉賞をフリートウッド・マックに渡すプレゼンターを務めている。「彼らは私にテーマ・ソングとして使わせてくれて、それ以来、この曲に従って生きていこうとしてきました」
ビル・クリントン元大統領の追悼ツイートには選挙活動を紹介する動画が添付されており、“Don’t Stop”が「大統領就任後の数年間、彼の集会や大会ではかけられ、ビル・クリントンとは切っても切れない関係になった」とキャプションでは紹介されている。
クリスティン・マクヴィーがフリートウッド・マックと最後にライヴを行ったのは2019年となっている。
クリスティン・マクヴィーは1970年にフリートウッド・マックに加入して、“Little Lies”、“Everywhere”、“Songbird”などの大ヒット曲を手掛けている。
スティーヴィー・ニックスは次のように追悼の意を表している。「数時間前に1975年の最初の日から世界でも最高の友人だった人が亡くなったと言われました。土曜日の夜まで病気だということも知りませんでした。ロンドンに行きたいです。ロンドンに向かえたらと思いますが、待つように言われました」
スティーヴィー・ニックスはハイムによる“Hallelujah”を彼女に捧げている。「なので、土曜日からある曲が頭の中で何度も何度も流れています。彼女に向けて歌えるかもしれないと思って、今歌っています。この言葉がいつか必要になるとずっと分かっていました。ハイムが書いた曲です。今、私にできるのはこれだけです」
一方、ミック・フリートウッドは次のように述べている。「私の心の一部は今日飛び立つことになりました。クリスティン・マクヴィーにまつわるあらゆることを惜しむことでしょう。思い出が私の下に降り注いできます」
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