Larry DiMarzio

Photo: Larry DiMarzio

スティーヴ・ヴァイは30年以上前に録音していたバイカーのためのアルバム『ヴァイ/ガッシュ』が日本盤先行発売で1月25日にリリースされることが決定している。

本作は当時のヴァイのバイカー仲間でシンガーでもあった故ジョニー・”ガッシュ“・ソンブロットとレコーディングした最初で最後のアルバムとのことで、彼についてスティーヴ・ヴァイは次のように語っている。

「ジョニーはあらゆる年齢、肌の色、身体の大きさ、政治的または性的な指向の最も意外な人々とすぐに意気投合していた。彼はうわべだけの人間ではなく、人を先入観で判断したことがなかった。たくさんの傷痕の下には、大胆かつ恐れを知らない温かい心があった。それはあいつの人懐こい、大きく穏やかな青い瞳に現れていた……俺の中の何かが、彼をスタジオに呼んで俺が作ったバイカー風の曲を彼がどう歌うのか見てみたいという気持ちにさせた。ヤツの口から出てきた声はまったく想定外のものだった。自信に満ち、確かで、恐れを知らず、それでいて屈託のない目的意識があった。これこそが、これらのぶっ飛んだロック・トラックをバックに響いてほしいと俺が思っていた声だったんだ。度肝を抜かれたよ」

アルバムからは先行で“In The Wind”がミュージック・ビデオと共に公開されている。

「“In The Wind”はジョニーと最初にレコーディングした曲だ。ハーレーに乗っていたときに俺たちが感じた、オープン・ロードの自由なスピリットを捉えている。風を切って走っている時に自分の中に感じるそういったパワーの高揚感を表したトラックなんだ。このアルバムは1991年、おそらく2週間くらいの間に、ちょっとした意識の流れの中で書いてレコーディングしたものだ。友だちとハーレーダビッドソンのバイクに乗りながら聴けるようなタイプの音楽が欲しいという自分の願望への答えとしてね。ティーンエイジャーだった70年代に自分が楽しんだ類のロック・ミュージックを彷彿させる曲だね」

当時、スティーヴ・ヴァイはアルバム『セックス・アンド・レリジョン』の制作にも取り掛かろうとしていたため(ガッシュはバッキング・ヴォーカルで参加している)、ゆくゆくは別のプロジェクト用に彼とレコーディングしてあった8曲の他にもレコーディングできればと考えていた。しかし、1998年9月7日、ヴァイの父親が亡くなった2日後に彼はバイク事故で他界してしまったために、それも不可能になってしまったという。

「ジョニーは絶対、誰もが知っておきたかった最高に素晴らしいロック・シンガーになっただろう。でもヤツは逝ってしまった。意気消沈した俺はプロジェクト全体を棚上げにして、この30年間、少なくとも年に1回、特に彼の命日辺りにはこれを聴いていた。ところが最近になって、何かに強く心を動かされた俺は、今これを出したいという気になったんだ。みなさんがジョニーを知る機会があったら良かったのにと思う。俺たちがみんなそうだったように、みなさんも彼を大好きになっただろうと思う。今のあいつは“風の中にいる”けれど」

リリースの詳細は以下の通り。

ヴァイ/ガッシュ
『ヴァイ/ガッシュ』
品番:SICX 30162
定価:¥2,500(税込)
高品質Blu-spec CD2仕様/解説・歌詞・対訳付
1月25日(水)日本先行発売
1. In The Wind / イン・ザ・ウィンド
2. Busted / バステッド
3. Let’s Jam / レッツ・ジャム
4. Woman fever / ウーマン・フィーヴァー
5. She Saved My Life Tonight / シー・セイヴド・マイ・ライフ・トゥナイト
6. Danger Zone / デンジャー・ゾーン
7. New Generation / ニュー・ジェネレーション
8. Flowers Of Fire / フラワーズ・オン・ファイア

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