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ビヨンセは新作『ルネッサンス』で使われていた障がい者差別と思われる歌詞を変更することが明らかになっている。

アルバムの収録曲“Heated”には後半で「Sp***in’ on that ass, sp** on that ass」という一節があり、これが批判を受けることとなっていた。

アメリカでは「sp*z」は口語で「頭がおかしくなる/クレイジーになる」に近い意味で使われるが、脳性麻痺のような症状で経験する痙攣を表す医学的に使われる「spastic」という言葉からきている。この言葉は脳性麻痺のような障がいを持つ人を揶揄する意味で使われることが多い。

今回、批判を受けてビヨンセの広報担当者はスカイ・ニュースに対して歌詞を変更しようとしているとして、「傷つけることを意図していたわけではない」と述べている。

障がい者の平等を求める慈善団体のスコープは「非常に深いな言葉」で「ゾッとする」と評しており、障がい者を支援するハンナ・ディヴァニーは世界で最も有名なミュージシャンの1人であるという彼女の地位が「障がい者差別の言葉を使う正当化にはならない」と語っている。

「ビヨンセは新曲“Heated”でsp*zという言葉を使っています。私や障がい者のコミュニティ、リゾと達成しようとした進歩に平手打ちを受けたような気分でした」とハンナ・ディヴァニーは続けている。

リゾも“Grrrls”で障がい者差別と思われる言葉を使ったことで批判を受けて、歌詞を変更している。

リゾは歌詞に対する批判を受けて次のように述べている。「一つ明らかにしたいのは、私は軽蔑的な言葉を広めたいわけでもない。アメリカにおける太った黒人女性として私も傷つく言葉をたくさん言われたし、意図的にせよ、そうじゃないにせよ、言葉の持つ力を理解しています」

リゾは批判に耳を傾け、行動に移して歌詞を変えたと述べている。「影響力のあるアーティストとして全力で私が見たいと待ち望んでいた変化に加わっていきます」

先日、ケリスは新作『ルネッサンス』で自身の曲が許可なく使われているとしてビヨンセを批判している。

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