Casper Sejersen

Photo: Casper Sejersen

ザ・エックス・エックスのオリヴァー・シムは17歳の時にHIVと診断されたことに触れたニュー・シングル“Hideous”が公開されている。

オリヴァー・シムはジェイミー・エックス・エックスがプロデュースしたソロ・デビュー・アルバム『ヒディアス・バスタード』が9月9日にリリースされることも明らかになっている。

“Hideous”にはブロンスキ・ビート/ザ・コミュナーズのジミー・ソマーヴィルがゲスト・ヴォーカルとして参加しており、ヤン・ゴンザレスが監督したミュージック・ビデオと共に公開されている。

オリヴァー・シムは“Hideous”がHIVを抱えながら生きていくことを掘り下げたものだと説明している。

「アルバム『ヒディアス・バスタード』の制作の初期に、自分自身が恐怖と恥について沢山書いている事に気がついたんだ」とオリヴァー・シムは述べている。「それはダークな絵画を描き、『ああ、悲しいかな』というサウンドのアルバムを生むのかもしれないと想像していた。しかし最近、このような感情に対する最良の解毒剤は、問題を表面化させ、それに光を当てることだと信じるようになった」

「このレコードは、くよくよするために書いたのではなく、むしろ自分が長い間感じてきた恥や恐怖から自分自身を解放するために書いたんだ。というのも、このアルバムを書きレコーディングするという経験は、自分にとっての恐れや恥と全く逆のものだったから」

オリヴァー・シムは次のように続けている。「このアルバムの3分の2が終わった時点で、このアルバムがどんな内容なのかがよくわかったけど、自分が最も恐れや恥を感じている、ある一つの事に執着し続けていることに気付きました。それは自分がHIV感染者であること。17歳のときからHIVと共に生きており、17歳から大人にまるまで自分自身をどう感じるか、他人が私に対して感じていることについてどう自分が考えるかに影響を与えてきた」

「だから、かなり衝動的に“Hideous”でそのことを書いた。それを世に放ち、終わりにしようと思った。その曲を母に聴かせたところ、母が自分の保護者であり賢明な母親として、これまで聞いたことのないようなアドバイスをくれました。彼女は、人生に関わる人々と会話する時間を持つことを提案しました。まだ話していない人、あるいは話したことはあるけれど、それ以上話したくない人。“Hideous”を書いてから、この2年間はそうした会話をすることに費やしてきました。最初は難しく、居心地が悪かったけど、今ではずっと自由な気持ちでいられるようになり、自分自身や自分の人生に関わる多くの人々との関係も強まっている」

ジミー・ソマーヴィルの参加についてオリヴァー・シムは次のように述べている。「その中でもジミー・サマーヴィルとの関係は特別なものだった。“Hideous”では、曲の中に守護天使を登場させ、自分自身が聞くべき言葉を歌ってほしいと思っていた。ジミーは何十年もの間、HIVとAIDSに関する力強い声を発してきただけでなく、文字通り天使のような声を持っているんだ。単純に完全なファンとして彼にコンタクトを取ったんだけど、今では本当の親友だと思っている。彼は、自分のために歌を作ることを勧めてくれました。彼は『魅力(glamour)』がスコットランドの言葉であることを教えてくれました。そして何より、彼は自分自身をあまり真剣に受け止めすぎないように、そうすると良いことはないんだと思い出させてくれた」

「『私って醜い?(Am I Hideous?)』は今、世間に対して質問しているわけじゃないよ。答えはわかっているから。まだ怖い気もするけど、この音楽を皆と共有できることに興奮しているし、皆が楽しんでくれることを願っています。愛をこめて」

ソロ・デビュー・アルバム『ヒディアス・バスタード』の国内盤は解説および歌詞対訳が封入され、ボーナス・トラックを追加収録し、Tシャツ付バンドルも数量限定リリースされることが決定している。

リリースの詳細は以下の通り。

label: BEAT RECORDS / YOUNG
artist: Oliver Sim
title: Hideous Bastard
release date: 2022/09/09 FRI ON SALE
CD 国内盤
YO283CDJP(解説・歌詞対訳付/ボーナス・トラック追加収録)
2,200円+税
01. Hideous feat. Jimmy Somerville
02. Romance With A Memory
03. Sensitive Child
04. Never Here
05. Unreliable Narrator
06. Saccharine
07. Confident Man
08. GMT
09. Fruit
10. Run The Credits
+日本盤ボーナス・トラック
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