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レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンは1973年の「ロー対ウェイド」事件における最高裁判例を覆す最高裁判決草案を受けて、中絶の権利を支持する声明を発表している。

1973年の「ロー対ウェイド」事件の判例は人工中絶を米連邦で合法とする画期的な判決となっている。

しかし、現地時間5月2日に米政治ニュース・サイト「ポリティコ」はサミュエル・アリート最高裁判事によるリークされた草案の内容について報じている。最高裁判所長官のジョン・ロバーツは草案が正式なものであることを認めつつも、「本件に関する最終的な立場や裁判所の決定を示すものではない」と述べている。

草案は公開される数日前まで何度も草案が練られ、票のやりとりが行われるため、最高裁の判決は最終的なものではない。しかし、もしこの画期的な判例が覆ることになれば、人工中絶は米連邦での権利とは認められず、各州が中絶を禁止したり制限したりすることが可能となる。

連邦での中絶の権利がなくなる可能性を受けて、音楽業界、エンタテインメント業界の有名人からはソーシャル・メディアで多くの反応が寄せられているが、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンは中絶の権利を支持する声明を発表している。「レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンは生殖の権利に関する正義を支持し、生殖の自由を制限・管理しようとするものに反対し続けます」

「中絶の機会を犯罪化することは貧しい人々、黒人、先住民、有色人種、明文化されていないコミュニティが不当に感じている苦しみを増やすことになります」

レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンは次のように続けている。「二大政党が共に右傾化していることについては警鐘が鳴らさなければなりません。人々の生活を傷つけ続ける好戦的国家に反対する急進的な人々による力がまとまらなければならないという警告です」

フィービー・ブリジャーズ、クエストラヴらも最高裁判決草案を受けて反応を寄せている。

オリヴィア・ロドリゴはワシントンD.C.で行われたライヴで次のように語っている。「自分たちの身体を政治家のものにしてはいけません。自分の権利を守るために、安全な中絶を保つために声を上げなければなりません。これは私たちの前の世代が懸命に闘って獲得してきた権利なのです」

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