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フィービー・ブリジャーズ、クエストラヴらは人工中絶を米連邦で合法とする1973年の「ロー対ウェイド」事件における最高裁判例を覆す最高裁判決草案を受けて反応を寄せている。

現地時間5月2日に米政治ニュース・サイト「ポリティコ」はサミュエル・アリート最高裁判事によるリークされた草案の内容について報じており、その内容はロー対ウェイドの判例が「根本から甚だしく間違って」おり、「憲法に耳を傾けて、中絶の問題を国民が選んだ代表者の判斷に戻す時だ」というものとなっている。

草案は公開される数日前まで何度も草案が練られ、票のやりとりが行われるため、最高裁の判決は最終的なものではない。しかし、もしこの画期的な判例が覆ることになれば、人工中絶は米連邦での権利とは認められず、各州が中絶を禁止したり制限したりすることが可能となる。

連邦での中絶の権利がなくなる可能性を受けて、音楽業界、エンタテインメント業界の有名人からはソーシャル・メディアで多くの反応が寄せられている。

ザ・リグレッツはツイッターで各州の合法的中絶を求める基金のリンクと共に次のように述べている。「大多数の男性の投票から自分たちの身体を守るためにこうしなければいけない事実に苛立っていますし、胸を痛めています。私たちが支持しているものは分かってもらえるでしょうが、中絶は誰もができるべきです」

フィービー・ブリジャーズはインスタグラムのストーリーとツイッターで自身が中絶した体験について述べている。

「昨年の10月、ツアー中に中絶をしました」と彼女は述べている。「プラント・ペアレントフッドに行ったら、中絶のピルをくれました」

「簡単なことでした。誰もがこのようにアクセスできるべきです」とフィービー・ブリジャーズは続けて、中絶に関する寄付先のリストを共有している。

ザ・ルーツのクエストラヴは2度投稿を行っており、1度目の投稿ではこの状況を映画『侍女の物語』になぞらえている。2度目の投稿では「怒りを行動に移せ」というグラフィックと共に、キャプションで「男性よ、すべての人がこれに集わなければならない」と述べ、アメリカで行われている集会の情報を共有している。

これまでもアメリカの中絶政策については反対の声が寄せられており、リゾはSXSWの基調講演でテキサス州の反トランス法案と中絶政策に反対を表明している。

「私はヒューストンを代表することを誇りに思っていますが、今のテキサスの政治を代表することは誇りに思っていません。非常に時代に逆行する法律が可決されているのです」

彼女は次のように続けている。「若い人々が自分らしく生きる権利を奪おうとしているのです。これは人権侵害です。トランスの権利も人権です」

リゾは人工中絶を厳しく制限する法律についても論じている。「人の家に押し入って、その身体に指図をして、子宮について何かをする代わりに、対処しなければいけない可愛そうな子どもがたくさんいます。中絶禁止は残虐です。余計なお世話であり、私の身体に口出ししないでほしいのです」

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