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ラッシュのゲディー・リーとアレックス・ライフソンはメンバーのニール・パートが生前、自身のガンを秘密にしたがっていたと語っている。

ロックの殿堂入りも果たしているラッシュのニール・パートは3年に及ぶ脳腫瘍の闘病生活を経て、2020年1月7日に亡くなっている。

新たなインタヴューでゲディー・リーとアレックス・ライフソンはニール・パートの晩年の様子を振り返っており、ニール・パートが病気を秘密にしていたがったこと、そのためにファンには隠しておかなければならなかったことについて語っている。

「彼は誰にも知られたくないと思っていたんだ」とゲディー・リーは『ハウス・オブ・ストロンボ』で語っている。「誰にもね。身内だけにしておきたかったんだ。だから、僕らもそうすることにした。つらかったよ。楽なことだったなんて言えない。実際、簡単なことじゃなかったからね」

「病気は進行していて、残されたのは最大18ヶ月と言われたんだけど、それは3年半になった。だから、常に彼に会いに行くようにして、彼をサポートしたんだ」

ゲディー・リーはニール・パートのプライバシーを守るためにファンにも「嘘をついている」と感じていたと説明している。

「彼の家族が体験したことは本当に大変なことだった。いろんなやりとりをしたよ」と彼は語っている。「そういう状態の時って普通のことをするのも難しいんだ。誰にも話すことができないからね。誰も知ってはいけないことになっていた。不平も聞こえてきたし、話題を振られても、逸らさなければならなかった。一方では嘘をついているとも感じたけど、もう一方では友人との約束は守らないととも思っていた。だから、嘘をついているなんてどうでもいいと思ったよ。それでよかったんだからね」

彼は次のように続けている。「その間は最も大変な時期だったと言ってもいいかもしれない。悲しみに包まれながら、避けられない恐ろしい結末に向かって歩んでいるようなものだったから」

インタヴューでゲディー・リーとアレックス・ライフソンはニール・パートのガンを知る前に、ラッシュを終わらせたことについては悔しさもあったと明かしている。

「正直に言うと、バンドを終わらせた時は終わらせたことにフラストレーションを感じたよ」とゲディー・リーは語っている。「というのも、40周年ツアーは懸命に取り組んだものだったからね。デザインとか、時を遡るというコンセプトだったり、それに使う年表だったり、いろんなことをまとめたものだった。それは誇りに思えるもので、ヨーロッパや南米でもやろうとしたんだけど、実現しなかったんだよ」

アレックス・ライフソンは次のように続けている。「全員、いい感じで演奏できていたと思う。自分としては、あと30公演ぐらいできるかもしれないと思っていたし、ゲディー・リーも同じように感じていたと思う。でも、ニールにとってはあのレベルで演奏するのが難しくなっていったんだ。彼は100%できない限り、ライヴをやりたがらなかったからね。3時間も演奏するというのは彼にとってつらかったんだと思う。彼が演奏できていたことが奇跡だったんだ」

インタヴューでゲディー・リーはテイラー・ホーキンスの死についても触れており、「胸が張り裂けそうだった」と語っている。

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