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エド・シーランは今後の著作権侵害の裁判を避けるために「すべてのソングライティングのセッション」を今では撮影していると語っている。

エド・シーランは“Shape Of You”の盗作を巡る裁判で高等裁判所で勝訴の判決が下されている。

エド・シーランと共作者のジョニー・マクダイドとスティーヴ・マックはサミ・スウィッチ名義で2015年に発表された楽曲“Oh Why”から「特定のフレーズと歌詞」を盗作したと訴えられていた。

エド・シーランは主張を強く否定しており、2016年10月に“Shape Of You”を書く前に“Oh Why”を聴いたという説も否定していた。11日の日程に及ぶ審理を経て裁判官のジャスティス・ザッカローリはエド・シーランが「意図的でも無意識でも」“Shape Of You”を書くにあたって“Oh Why”のフレーズを盗作していないという判決を下している。

2017年にエド・シーランは自身のヒット曲、“Photograph”に対して二人のソングライターから起こされた著作権侵害の訴訟で和解を獲得していた。

今回、BBC2の『ニュースナイト』にエド・シーランとジョニー・マクダイドは出演しており、エド・シーランは“Photograph”の和解後、すべてのソングライティング・セッションを撮影していると語っている。

彼は番組で同様の裁判を今後さけるために「すべてを撮影する」と語っている。

彼は次のように説明している。「実際に曲になんか言われたこともあったんだけど、『映像があるから見てくれ。何もないことが分かります』と言ったんだ」

彼は次のように続けている。「気がつくと、ふと後悔している自分がいるからね」

最近の裁判の結果についてエド・シーランは次のように語っている。「終わってよかったよ。次に進んで、曲を書くのに戻れるのが嬉しいんだよ。裁判は関係者全員にとって楽しいものじゃないからね。どんな側面でもいい体験なんてなかったから」

エド・シーランは自分と共作者の作品を守るために「正しいと思うことに立ち上がらなければならなかった」と語っており、「お金のためではなく、正直さや気持ちのためなんだよ」と続けている。

2017年の“Photograph”の著作権を巡る裁判で2000万ドル(約24億円)を巡って和解したことについて後悔しているとエド・シーランは語っている。あれで同様の裁判に対する「水門が開いてしまった」と彼は振り返っている。

「あれからしばらく“Photograph”は演奏していないんだ」とエド・シーランは語っている。「演奏するのを止めてしまったんだ。複雑な気持ちだよ。自分が悪いことをしているようにも感じているんだ。それを経てやっと“Photograph”の権利を自分が所有できるようになったんだ」

最近の裁判の判決を受けてエド・シーランとジョニー・マクダイド、スティーヴ・マックは共同で長文の声明を発表している。「この裁判を通してコストについての話がたくさんありました。しかし、それは経済的なコストというよりは、創造性におけるコストのことです。裁判に巻き込まれている間、音楽を制作したり公演を行うことはできません」

「メンタル・ヘルスのコストもあります。このことで引き起こされるストレスはすべての面で甚大なものです。それは日々の生活の様々な側面に影響を与え、家族や友人の生活にも影響を与えます。私たちは企業でも団体でもなく、人間であり、ソングライターです。この件で傷つき、痛みを抱えた人がいることをないがしろにしたくはありません。同時に私たちも今回の裁判を経て傷つき、生活上の困難を抱えたということを認識することが重要だと思います」

「私たちにも幅広いソングライターたちにも影響があることです。こうしたことを経験した上での私たちの願いは、あらゆるソングライターにとって自由にクリエイティヴに自分の内面を表現できる安全な場所が必要だということを示すことになればということです。それこそが私たちがこの件に関わることにしたそもそもの理由です。誰もが恐れることなく音楽やアートで自由に自分を表現できるべきです」

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