ジミ・ヘンドリックスの遺産管理団体はジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスのメンバーだったミッチ・ミッチェルとノエル・レディングの相続者が著作権で訴訟を起こす権利はないとして訴えている。
ジミ・ヘンドリックスの遺産管理団体とソニー・ミュージック・エンタテインメントの弁護士であるドロシー・ウェバーはニューヨーク州地方裁判所に訴状を提出している。
米『ローリング・ストーン』誌によれば、ソニー・ミュージック・エンタテインメントは昨年12月にイギリス人弁護士のローレンス・エイブラムソンから手紙を受け取ったとのことで、ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスの楽曲が30億回ストリーミングされていることでミッチ・ミッチェルとノエル・レディングに対してパフォーマンス・ロイヤリティを払わなければならないという内容だったという。
ローレンス・エイブラムソンは求めている具体的な金額は提示しなかったものの「ストリーミングの統計を考えれば数百万ポンドと見込まれる」と述べている。「この手紙を無視した場合、私のクライアントは訴訟を起こす可能性があり、負担費用が増えるかもしれません」
この手紙を受けてジミ・ヘンドリックスの遺産管理団体とソニー・ミュージック・エンタテインメントの弁護士としてドロシー・ウェバーは2人とも以前に権利を放棄する契約書にサインしているため訴えることはできないと述べている。
ドロシー・ウェバーによれば、ミッチ・ミッチェルは1974年4月にジミ・ヘンドリックスの遺産を法的請求から解放し、遺産管理団体を訴えないとする契約書にサインしているという。ノエル・レディングも同様の契約書に1973年4月にサインしており、2人はこの契約書にサインすることで報酬を得たとされている。
ミッチ・ミッチェルとノエル・レディング側はもうこの契約書に拘束されないと主張しているが、ジミ・ヘンドリックスの遺産管理団体はいまだ有効であると述べている。ジミ・ヘンドリックス側は判事に有効であることを宣言する判決を求めている。
ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスはノエル・レディングが脱退したことで1969年6月に解散している。ミッチ・ミッチェルは2003年5月に亡くなるまで断続的にノエル・レディングと共演してきた。
ジミ・ヘンドリックスは1970年9月に亡くなっており、遺産を受け継いだ父親のジェイムス・アレン・“アル”・ヘンドリックスが相続者となり、娘のジェイニーと共にジミ・ヘンドリックスの遺産管理団体を立ち上げている。ジェイムス・アレン・“アル”・ヘンドリックスが亡くなった2002年以降はジェイニーがジミ・ヘンドリックスの遺産管理団体を運営している。
ノエル・レディングは遺産をパートナーのデボラ・マクノートンに残しており、彼女が亡くなった後、遺産はその姉妹に引き継がれている。ミッチ・ミッチェルは2008年11月に亡くなっており、試算は娘のアイシャに引き継がれている。昨年8月、両者の遺産は新たな管理契約を弁護士と結んでいる。
ミッチ・ミッチェルとノエル・レディングの弁護士は2人が「ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスの結成メンバーでありながら、その作品やパフォーマンスについての本当の対価を受け取ることなく比較としては貧しい形で亡くなった」と述べている。
2020年、ジミ・ヘンドリックスは1969年製フライングVと1967年製SGカスタムのレプリカがギブソンによって販売されている。
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