グラミー賞でのベックに対するカニエ・ウェストの言動を非難した、ガービッジのシャーリー・マンソンのコメントが大きな話題となっている。
先週のグラストンベリー・フェスティバルでのパフォーマンスも議論を呼んだカニエ・ウェストだが、今年は2月に行われたグラミー賞で最優秀アルバム賞を受賞したベックのスピーチを妨害する素振りを見せ、「本物のアーティストではない」と批判したことも問題となっていた。そうしたグラミー賞でのカニエ・ウェストの行為に対し、シャーリー・マンソンが「器の小さい甘ったれたバカ」に見えるとSNSでコメントしたことが大きな注目を集めている。この件に対し、シャーリー・マンソン本人が真相を語った。
彼女は音楽専門サイト「ギグワイズ」のインタヴューに、次のように語っている。「カニエを攻撃したつもりじゃなくて、彼を含め、何だか物事がクレイジーになってしまっていると思っての発言だったの。いろんな意味で、彼の成功が彼自身の進むべき方向を見失わせてしまったように思う。カニエが反抗的な性格だというのは分かっているしね。彼のことはデビューした時からずっと大好きだし、素晴らしい才能があると思っているわ」
そして続ける。「SNSでのあの発言は、カニエ・ウェストという個人に対してのものじゃない。かわいそうなベックが公の場で恥をかかされていることに対して怒っただけよ。ベックは本当に面白くて、尊敬すべきアーティスト、本物のアーティストだわ。彼はポップスターじゃなく一人のアーティストであって、カニエがあんなやり方でベックを妨害したのを見ると、メディアがいかに人の考えをかき乱して、自分を見失わせてしまうのかが分かるわよね」
「カニエの音楽はとても好きだし、本当に素晴らしいアーティストで、彼のような存在は世の中に必要だとも思う。カニエは本当に挑戦的な存在だと思う。でも、ミュージック・アウォードに関しては、アウォードそのものを神聖視しすぎだと思う。まるで、ちょっと待って、ミュージック・アウォードって厳密にベストの中のベストを決めるとでも思ってるの? 笑って見ていればいいんじゃない?って感じね」
「だからあんな風に捉えられてしまってショックだった。またたく間に広まったから、これマジ?って思ったわ。自分の気持ちを静めるために書いただけで、注目されたいわけじゃなかったのに、世界中で取り上げられてしまってショックだった。正直怖かったし、嫌だったの」
「自分が尊敬しているアーティストをこき下ろしたいわけではないけど、ミュージック・アウォードがバカげているっていうことについては何か言う必要があったと思うのよ。目を覚ましてよ、ってね」
シャーリー・マンソンは他にも、カニエ・ウェストの近しい親類で、トランスジェンダーであることを告白し手術を受けたケイトリン・ジェナーについて、その葛藤と勇気を「すばらしい」と語っている。
一方、シャーリー・マンソンが在籍するガービッジはデビューアルバムの発売から20周年を記念した世界ツアー、「20 Years Queer」の準備を進めている。
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