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ニルヴァーナは『ネヴァーマインド』のアルバム・ジャケットに赤ん坊として登場しているスペンサー・エルデンが「商業的な子どもに対する性的搾取」だと主張している訴訟の修正案で、彼が『プレイボーイ』の創始者のヒュー・ヘフナーの格好をした写真も撮影されたことが指摘されている。

今回30歳のスペンサー・エルデンの代理人を務めているロバート・ルイスは現地時間11月22日に修正した訴状を提出している。訴状は8月に起こした訴訟の主張を受け継いでおり、「スペンサー・エルデンを保護し、性的搾取の拡大と画像が広まるのを防ぐ責任ある行動を行わなかった」と述べている。

スペンサー・エルデンはニルヴァーナ陣営のほか、写真家のカーク・ウェドルとデザイナーのロバート・フィッシャー、ユニバーサル・ミュージック、MCAレコーズ、ゲフィン・レコーズ、コートニー・ラヴ、カート・コバーンの遺産管理団体も被告として訴えている。

修正案はニルヴァーナ陣営が「スペンサーを水中に放り込む前に『吐き気を催す反射』を誘発し、スペンサーの露出した性器を強調して撮影することで、視聴者の直感的な性的反応を引き起こす」ことを意図していたという元々の主張を繰り返している。

修正案ではその文脈は示されていないものの、「この直後に写真家のカーク・ウェドルがスペンサー・エルデンがヒュー・ヘフナーの格好をした写真も撮影していた」と述べられている。

加えて修正案ではカート・コバーンの日記に「性的なアルバム・ジャケットに精液がかけられたスケッチ」があると指摘されている。

「複数の例がありますが、カート・コバーンは日記で『ネヴァーマインド』への複雑な感情を表現しており、感情的に苦しんでいました。『幼児の腹を切開して、子供が死ぬまでその切開部分を犯したい』」

日記の引用は2002年に刊行された『ジャーナルズ』からのものとなっていると弁護士は指摘している。

最初の訴訟ではニルヴァーナの元ドラマーのチャド・チャニングも被告になっていたが、修正案では削除されている。ワーナー・ミュージック、ニルヴァーナの遺産管理団体に関わっているとされたヘザー・パリー、ガイ・オセアリーも削除されている。

スペンサー・エルデンは「莫大かつ永続的な精神的苦痛」を受けたとして損害賠償として「被告1人あたり15万ドル、弁護士費用、陪審員による裁判」を求めている。

スペンサー・エルデンは彼も保護者も「商業的な児童ポルノにスペンサー・エルデンの写真を使うことを許可する書類に署名していない」とも述べている。スペンサー・エルデンは今後の再発ではアルバム・ジャケットを変更することを求めている。『ネヴァーマインド』は今月オリジナルのジャケットを使ったまま、30周年記念盤が再発されている。

訴訟の修正案に対して被告側は今のところ言及していない。10月にデイヴ・グロールは訴訟について「多くの人と同じように同意することなんかできないと感じている」と述べており、スペンサー・エルデンには「『ネヴァーマインド』のタトゥーがある」ことも指摘している。

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