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セックス・ピストルズのジョン・ライドンはバンド・メンバーとの裁判の判決について声明を発表している。

ジョン・ライドンは8月23日にバンド・メンバーとの訴訟で敗訴している。ジョン・ライドンはダニー・ボイルが手掛ける伝記映像作品『ピストル』でのセックス・ピストルズの音楽使用を拒否して訴えられていた。

『ピストル』の原作となる2016年発表の回想録『ロンリー・ボーイ:テイルズ・フロム・ア・セックス・ピストル』を書いたスティーヴ・ジョーンズと元ドラマーのポール・クックはジョン・ライドンが拒否したことに法的手段に出ており、彼らの弁護士であるエドマンド・カレンは先月、高等裁判所を訪れていた。

エドマンド・カレンは1998年に交わしたバンドメンバーによる合意で、音楽使用に対する話し合いは「多数決」で決めることができるという条項があると語っている。ジョン・ライドンは現地時間8月23日に言い渡された判決で敗訴している。判事のアンソニー・マンはスティーヴ・ジョーンズとポール・クックが「多数決」をバンドメンバーに適用する権利があると断じている。

今回、ジョン・ライドンは自身のウェブサイトで声明を発表しており、伝記映像作品での音楽使用について発表される「数時間」前まで知らされていなかったと述べている。

声明には次のように書かれている。「当然のことですが、セックス・ピストルズのクリエイティヴの源であるジョン・ライドンは自身がどのように描かれ、シリーズに信頼性を与えるために音楽作品がどのように使われるのかを知りたいと思っていました。脚本や台詞の詳細を求めましたが、ジョン・ライドンは今なお詳細を分かっていません」

「ジョン・ライドンはその後の進捗を問い合わせていませんでした。事前にプロジェクトへの関与や協議なく、彼はセックス・ピストルズの音楽使用を許可するように求められました。私はセックス・ピストルズの栄光の品位とはどんなものかという原理に従って、自分の信じるもののために闘い、今も正しかったと信じています」

「23年以上にわたってセックス・ピストルズは全員一致の原則に従って運営されてきました。ディズニーによる製作は全員一致を無視した初めての機会となりました」

「ジョン・ライドンが1998年に署名された合意の対象となると高等裁判所が判決を出したことにはがっかりしています。この合意はその後の23年間行われてきた全員一致の決断の代わりにセックス・ピストルズに多数決を適用させるものでした。セックス・ピストルズの真の歴史と栄光を歪曲して薄めるために多数決がどのようなことをもたらすのか、大きな疑念があります。時が経てば分かるでしょう」

「ディズニーが何をするにせよ、ジョン・ライドンの許可や関与なく行われるものです。セックス・ピストルズの真の歴史を歪曲することを防ぐことについてジョン・ライドンは無力です。その結果が多数派だけが望むものになったにせよです」

ジョン・ライドンは声明を次のように締めくくっている。「私はリード・シンガー、ソングライター、フロントマン、イメージなど、多くを占めています。それは無関係なのでしょうか? 私は唖然としています。これはバンドの存在を破壊するものであり、プロジェクトが非常にネガティヴになることを恐れています」

「どうして私に相談することなく物事を進め、私の私生活や私の問題を扱い、世間に発表される前に私と有意義な連絡を取らなかったのか、考えられません。この誠実さのなさを説明するために発することのできる言葉があるとは思えません。私は“The Order of Death”でこう言っています。『This is what you want, this is what you get』」

スティーヴ・ジョーンズとポール・クックは共同声明で次のように述べている。「今回の一件の判決を歓迎します。私たちの意思決定を明確にするものであり、集団としての意思決定に関する合意を支持してくれました」

「喜ばしい体験ではありませんでしたが、私たちが前に進めるようになるのに必要なものであり、将来的にもよりよい関係性で一緒に仕事をしていくためのものになればと思います」

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