フェミニストの第一人者の作家であるカミール・パーリアが、テイラー・スウィフトをナチスに喩えた発言で非難されている。
カミール・パーリアはテイラー・スウィフトを「ガール・スクワッド」フェミニズムの現代的な象徴であると批評し、エリート主義で自己満足的だと表現している。カミール・パーリアは、テイラー・スウィフトについて「不愉快なナチスのバービー」と言及し、「私の若い頃にソーシャル・シーンを仕切っていたブロンドのファシストたちをフラッシュバックさせる」としている。
オーストラリアのユダヤ人団体、ブナイ・ブリス名誉毀損防止同盟の会長を務めるドゥヴィール・アブラモヴィッチは、カミール・パーリアによるナチズムやファシズムへの言及について「品位のない無神経なもの」だとしている。
「テイラー・スウィフトの音楽やパフォーマンスに対してカミール・パーリアは自身の視点を披露しましたが、テイラー・スウィフトとナチスを結びつけるバカバカしく攻撃的な比較は、ヒトラーの第三帝国で何が起きたかへの無知を図らずも表しています。ナチスは、その大量虐殺製作と作戦によって組織的な迫害を行い、ホロコーストで600万人のユダヤ人と数百万人のそれ以外の人々を大虐殺したのです」
「このような品位のない無神経な同一視は、わたしたちの文化的言説にはないものですし、品位を落とすだけで、犠牲者の記憶と苦難を矮小化するものです……こうした発言はホロコーストを生き延びた人々にとっても、第二次世界大戦でナチスと勇敢に闘った人々にとっても、痛ましいものです」
ドゥヴィール・アブラモヴィッチは、カミール・パーリアと掲載した「ザ・ハリウッド・レポーター」の両者に対して公式の場での謝罪を求めているという。
「『ザ・ハリウッド・レポーター』には記事を否定してもらうよう要請し、カミール・パーリアには謝罪し、今後こうしたホロコーストのイメージの使用を差し控えることを求めています」
カミール・パーリアは、以前にも2012年発行の『ハリウッド・リポーター』でテイラー・スウィフトを批評しており、その際にはこのように記述している。「アメリカの最新の恋人として、テイラー・スウィフトが存在する。感謝祭の週末に発行された新聞の付録雑誌『パレード』の表紙で、彼女は1950年代を彷彿とさせるような魅力的な笑顔を輝かせている。テレビのインタヴューでは、研ぎ澄まされた平凡さと自虐性という『へえ、やだ、すごい』のペルソナを用いている。これは抜け目のない華やかなドレス選びとは完全に相反している」
「彼女が主にテーマとするのは、ボーイフレンドと、彼女の心を霞ませる私たちのような顔の見えない不届き者への不満だ。とりとめのない、横暴なテイラー・スウィフトの歌を聴くと、1963年に当時16歳のレスリー・ゴーアが歌ってヒットした曲“涙のバースディ・パーティ”が、社会的な主張、心理学的な筋書きを鋭く簡潔に表した非常に優れた名曲のように感じさせる」
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