イギリスでは音楽業界が求めてきたライヴ・イベントやフェスティバルに対する新型コロナウイルスによって中止になった時の政府による保険のスキームが発表されている。その予算は7億5000万ポンド(約1150億円)となっている。
今年5月、インディペンデント・フェスティバル協会は政府との保険スキームに関する話し合いが難航したことを受けて「非常事態」の警告を出していた。UKのフェスティバルは新型コロナウイルスによる行動制限の不確実性から2021年も半数以上のフェスティバルが中止されている。保険スキームについては長い間懸案となっていて、既に昨夏に大きな経済的打撃を受けている中でまたもや直前に中止しなければならないことになれば、多くのイベントが破産する可能性が報じられていた。これまで民間の保険会社はそのような興行保険を提供していなかった。
今回、イギリス政府はロイズとの協力を下に「雇用のためのプラン」の一環で「ライヴ・イベント・リインシュアランス・スキーム」を提供している。これは政府が「最保険元」となるもので、「イベント会社が必要としている保険商品を保険会社が提供できるように介入する」ものとなっている。
政府のスポークスパーソンはこのスキームについて「新型コロナウイルスの政府の行動制限のために合法的にイベントを開催できない政府の要請によるイベントの中止を補填する保険をイベント主催者は、これまでの興行保険と共に保険会社を通して購入することができます」と述べている。
このスキームは2021年9月から適用されて、2022年9月まで運用される。
インディペンデント・フェスティバル協会のポール・リードはこれを受けてまだ多くの懸念があることに言及している。
「インディペンデント・フェスティバル協会は1年以上にわたって政府が後ろ盾となる保険スキームを求める活動を行ってきました。デジタル・文化・メディア・スポーツ省の委員会が報道されるように働きかけ、デジタル・文化・メディア・スポーツ省の職員と一緒に取り組み、この件に関する証拠やデータを提示してきました」とポール・リードは述べている。「政府が耳を傾けてくれたことを喜んでいます。保険市場の機能不全について介入してくれたことを歓迎します。フェスティバル主催者にとって新型コロナウイルスによる中止についての選択肢ができたことは前向きなことです」
「ただ、このスキームはソーシャル・ディスタンスの制限が再導入されて、収容人数を減らすことやそれに伴うイベントの中止を補填するものではありません。政府がこの分野について引き続き取り組み、万一の事態を避け、2022年のイベントを自信をもって計画できるようにことは依然として必要です」
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