セックス・ピストルズのドラマーであるポール・クックはジョン・ライドンとの法廷闘争が続く中でバンドは「おそらく」二度と戻ってこないと語っている。
ジョン・ライドンは伝記映像作品『ピストル』での音楽使用を拒否したことで、スティーヴ・ジョーンズとポール・クックという2人の元メンバーから訴えられている。
オリジナル・ベーシストのグレン・マトロックと亡くなったシド・ヴィシャスの遺産管理団体はダニー・ボイル監督による『ピストル』で音楽が使用されることに合意している。しかし、ジョン・ライドンはライセンスが彼の同意なく許可されたものだと述べていた。
現地時間7月20日に高等裁判所で証言をしたポール・クックはジョン・ライドンの弁護士にバンドは「二度と戻ってこない」のかと訊かれて、「おそらく」そうだねと答えている。
スティーヴ・ジョーンズとポール・クックはセックス・ピストルズの音源の権利に対してバンドの中で「多数決による合意」の取り決めがあると主張している。
「曲を使おうとするとジョンとの関係は悪くなると思っていました」とポール・クックは証人供述で述べている。「なので、長年にわたって、いい関係を維持しようとスティーヴと私はジョンに対しておそらくいい人であり過ぎたために、それが難しくしてしまったんだと思います」
彼は次のように続けている。「スティーヴの重要な個人的プロジェクトで、彼がこんな風に振る舞うのは悲しいことです。私たちはこれまで彼の個人的なプロジェクトを支持してきましたから」
ジョン・ライドンの弁護士であるマーク・カニンガムはポール・クックに次のように語っている。「ジョンがどれだけ『ピストル』のプロジェクトを気にかけているのか、あなたは気にかけていません」
ポール・クックは次のように答えている。「いえ、あなたは間違っています」
ダニー・ボイル監督による伝記映像作品『ピストル』はスティーヴ・ジョーンズが2016年に発表した回想録『ロンリー・ボーイ:テイルズ・フロム・ア・セックス・ピストル』を原作としている。ジョン・ライドンは同作に対して「敵対的に悪意を持って彼のことを描いている」と感じているとして、「常にこれ以上を求める顔立ちだけいい苛立たしい若者」という一節に言及している。
今年4月、ジョン・ライドンは『ピストル』について「これまででも耐えなければいけなかった最大の冒涜」と評している。ジョン・ライドンは映画製作サイドを訴える法的アドバイスを求めているとして、彼の同意や参加を求められることはなかったと主張していた。
しかし、裁判でポール・クックはこのテレビ・プロジェクトを「隠していた」ことを否定している。「参加するためのたくさんの時間がありました」
『ピストル』は全6話で、メイジー・ウィリアムズがパンク・アイコンのジョーダンを、『ベイビーティース』への出演で知られるトビー・ウォレスがスティーヴ・ジョーンズを、アンソン・ブーンがジョン・ライドンを、ルイ・パートリッジがシド・ヴィシャスを演じる。
本作はディズニー傘下のFXチャンネルで放送される予定となっている。
広告 【独占配信】エミー賞®史上最多18部門受賞の歴史的快挙!真田広之主演&プロデュース「SHOGUN 将軍」をディズニープラスで見る
Copyright © 2024 NME Networks Media Limited. NME is a registered trademark of NME Networks Media Limited being used under licence.