Pooneh Ghana/NME

Photo: Pooneh Ghana/NME

ディアハンターのブラッドフォード・コックスは、先日、スマッシング・パンプキンズのフロントマンであるビリー・コーガンやスタッフたちとの喧嘩について語った件で、謝罪を強いられることとなっている。

12月4日、ノース・カロライナ州アシュヴィルでのライヴ中、ブラッドフォード・コックスは、2007年にスマッシング・パンプキンズのオープニング・アクトを務めた時のことを語っている。それによると、ブラッドフォード・コックスが水に手を伸ばしたところ、ビリー・コーガンのボディガードに呼びつけられ 「お前、一体何してるのかわかってるのか? これはビリー・コーガン氏の水だぞ」と言われたという。

この時の模様はこちらから。

そしてボディガードは、ブラッドフォード・コックスを掴んで壁に押しつけたといい、さらに翌日、ビリー・コーガンはブラッドフォード・コックスを叱りつけた上、ディアハンターのことを「くだらない、取るに足らないクソインディ・ロック・バンド」と呼んだという。

スマッシング・パンプキンズのマネージャーは音楽サイト『ピッチフォーク』でこのことを否定しており、ブラッドフォード・コックスに対して法的措置に乗り出すとも警告している。「何人もの目撃者がブラッドフォード・コックスの発言は完全にデタラメであると証言できます、注目を浴びたくて仕方がなかったのでしょう。彼の発言に正しい部分がひとつだけあって、それはすべてが記録されているということで、私たちは面会のビデオ録画を持っているのです。この一件は中傷を目的としているため、発言の撤回が明らかにされない限りは立件することもあるかもしれません」

今回ブラッドフォード・コックスは、次のように公式な謝罪を発表している。「私は大口をたたき、いつものように脱線をしてしまいました。これは『ステージ上の無駄話』とも言われています」

「私は注目を求めていたり、必要としたりしているわけではなく、この件がYouTubeに上がってしまったことや、その後ニュースとして取り上げられたことに関しては、実のところ恥ずかしく思っています」

「どんな話にも2つの見方が存在することを私は誰よりも先に認めますし、相手側が同席しておらず反論できないのに、自分の側の話をしてしまったことに関してはフェアではなかったと思います」

また、ブラッドフォード・コックスは元ストーン・テンプル・パイロッツのフロントマン、スコット・ウェイランドの「悲しい」死と、ビリー・コーガンが「亡き友に捧げた、感動的で心のこもった追悼文を」についても触れ、「落ち込んでいる人を痛めつけることに面白さなどまったく感じない」と語っている。

ブラッドフォード・コックスが発表した全文は次のとおり。「はじめに、私はビリー・コーガンの中傷が目的ではなかったということをお伝えしたいと思います。私は大口をたたき、いつものように脱線をしてしまいました。これは『ステージ上の無駄話』とも言われています。私は注目を求めていたり、必要としたりしているわけではなく、この件がYouTubeに上がってしまったことや、その後ニュースとして取り上げれたことに関しては、実のところ恥ずかしく思っています。私が話したことは、単なるその場かぎりの軽口で、以前にパフォーマンスした時のことを触れたものですーー8年も前の出来事についてです。どんな話にも2つの見方が存在することを私は誰よりも先に認めますし、相手側が同席しておらず反論できないのに、自分の側の話をしてしまったことに関してはフェアではなかったと思います」

「この件に関して最も苦しんだのは、終演後に乗ったバスの中でスコット・ウェイランドの死(とても悲しく思っている)について書かれていたものを読んでいて、ビリー・コーガンが、亡くなった友に捧げた、感動的で心のこもった追悼文を見にした時です。落ち込んでいる人を痛めつけることに、私は面白さなどまったく感じません。何年も前の、忘れかけたやり取りを持ち出すことは誰の得にもなりません、すでに十分つらい思いをしている人に、さらに中傷されているとか、攻撃されていると思わせてしまうのなら、なおさらのことです。この点に関して、私は自分の事を非常に無神経で愚かだと思っています」

「ライヴでの話についてですが、冒頭で、これはその出来事に関する自分の記憶だと断っています。ビリー・コーガンのマネージャーが明らかにしているように、すべてはビデオに録画されています。謹んで自分の発言を全面撤回し、これ以上の騒ぎを防ぎたいと思っています。何十年にもわたり音楽に励み、自分ではどうしようもない事情でバンドの解散を経験しながらも、音楽への関心を追求し、良い事も悪い事も経験されている、そういう方を尊敬します。恐らく、私がビリー・コーガンや仲間の皆さんと会ったのは、特にビリー・コーガンにとって非常に難しい時期だったのでしょう。ビリー・コーガンのことを糾弾した内容は、裏を返せば、自分は周りの人に対してそのようにろくでもない態度を取ったことが1度もないという意味になるわけで、そんなことは偽善以外のなにものでもありません。何様のつもりだったのでしょうか」

「ビリー・コーガンのことは、このたった5分ほどのやり取りで残った強烈な印象以外にはよく知りません。彼という人物にはたくさんの面があるということに疑いの余地はありません。私の発言は、自分の記憶と少しのユーモアが混ざったものです。ステージ上の無駄話と取ってもらうことを意図していました。中傷や攻撃ではありません。この件を収め、願わくばこれ以上の騒ぎを避けるために、私できる最も単純なことは、この場で認めるということです。私は悪趣味でした、そして発言を撤回します。もしも2007年のその出来事を録ったビデオが公開されたなら、自分の記憶が現実に対してどれくらい正しいものか、または間違っているか、見てみたいと思います」

「ビリー・コーガンに対して心からの謝罪をお伝えし、また、友人を亡くされてつらい時期を過ごしているだろうことについてお察しいたします」

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