All pics by Niall Lea

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この1年の間にペール・ウェーヴスはUKにおける屈指の失恋ソングの作り手という評価を確立してきた。『NME』のトーマス・スミスは、デビュー・アルバム『マイ・マインド・メイクス・ノイジーズ』のリリースを控えていた彼らと、失恋映画の聖地であるイリノイ州で会い、互いの思想を音楽に落とし込む方法や、いかにヘザー・バロン・グレイシーがバンドメイトのためなら命を捧げられると思っているかについて話を訊いた。

私たちは今、ペール・ウェーヴスの楽屋にいる。見渡す限り、パウダーだらけの部屋だ。メイク用のタルカム・パウダーである。シカゴで開催されているロラパルーザ・フェスティバルを包み込む、35度という焼け付くような暑さの中で、ペール・ウェーヴスは今、汗を最小限に抑えようと身体を馴染ませているところだ。ここグラント・パークの大地の熱といったら、焼き尽くされてしまったのではないかと錯覚してしまうほど。パウダーは壁にも、私たちのズボンにもかかっており、我々の飲んでいるドリンクの中にすら入り込んでいる。実はこの日、我々はツアーバスを降りた時に、リード・シンガーのヘザー・バロン・グレイシーから前もってこうなる可能性があると釘を刺されていた。「ここの天気はゴス向きじゃないわ」とヘザー・バロン・グレイシーは淡々と話し出した。

夏がゴスにとって理想的な季節でないのはもちろんのこと、1日に控えている2公演のうちの最初の公演を、真夏の午後の真っ只中に行うというのであれば、なお一層厳しさは増す。9月14日にデビュー・アルバム『マイ・マインド・メイクス・ノイジーズ』のリリースを控え、ロラパルーザ・フェスティバルへの出演は今回が初めてだったペール・ウェーヴスだが、出演者の中で最も噂を呼んでいる新人アクトの1組となった彼らは、多くの観客を集めることに成功している。ファンの中には、彼らのライヴをよく見るために木をよじ登るものたちがいたほどだ。

彼らは例の如く、髪の動きやダンスとシンクロする、未来的なポップ・アンセムに見事にマッチした非の打ち所がないセットを披露している。この1年の間に、滑らかでシャープなライヴを持って何千人ものファンたちを獲得してきた彼らだが、アメリカでもその状況が変わることはない。馴染むか、馴染まないか。バンドにとっての試着室のような国であるアメリカですら、そうなのだ。

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マンチェスター周辺やノース・ウェスト・イングランドで育ったペール・ウェーヴスだが、どうやらアメリカにも彼らと共鳴する何かがあるようだ。ペール・ウェーヴスは昨年、マディソン・スクウェア・ガーデンで行われた、ダーティ・ヒットでのレーベル・メイトであるザ・1975のニューヨーク公演にサポートアクトとして出演している。ペール・ウェーヴスが当時リリースしていたのは、蜜のような甘いポップ・ソング“There’s A Honey”の1曲のみだったにもかかわらずだ。彼らは大西洋のこちら側、テキサス州のオースティンで開催された2018年のSXSW(サウス・バイ・サウス・ウェスト)の会場でも人々かから注目を集めていた。

「ここではすごく歓迎されているように感じてる。本当にありがたいことよね。ザ・1975とのツアーのおかげで、自分たちのツアーのプラットフォームを確立することができたと思っているの」ととヘザー・バロン・グレイシーは語っている。「SXSWは私たちにとってすごく感動的な時間だった。素晴らしい時間を過ごせたし、多くの素晴らしい人たちにも出会うことができたわ」

彼らのショウが終演し、私たちはバンドと共に会場内を移動することになったのだが、ヘザー・バロン・グレイシーも残りのバンドメンバーも、ファンから写真撮影をせがまれることなく100ヤード以上を歩くことはできなかった。その一方で、男集団たちからは青白いゴス集団たちの正体を探るような視線が向けられていた。ペール・ウェーヴスはどうやら、アメリカのキッズたちの心の琴線に触れたようだ。『マイ・マインド・メイクス・ノイジーズ』が、アメリカ人が作ったようなアルバムに聴こえるからだろうか。本作がアメリカにおける愛や希望、チャンスについての普遍的な物語に呼応しているからだろう。

とりわけ“Drive”を聴けば、国境を飛び越えているような心地になるはずだ。彼らの格好といえば、ジョン・ヒューズによる80年代のカルト映画『すてきな片想い』や『ブレックファスト・クラブ』に登場する、はみ出し者のようなルックスである。ヘザー・バロン・グレイシーは、自分がいわゆる「ブラット・パック」と呼ばれた80年代の若手ハリウッド俳優の集団にいても違和感がないと考えるのだろうか?「むしろ、私には(ティム・バートンによる2016年のファンタジー映画である)『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』のほうが合ってると思うわ」と彼女は語っている。「出てくる子供たちみんなが飛び回っているっていうね。あの映画が大好きなの。私たちを出すべきよね。私たちの楽屋を見たでしょう? フリークスの集まりなのよ!」

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あらゆる優れたバンドがそうであるように、ペール・ウェーヴスもまた、私たちがすんなりと溶け込めるような世界を作ってくれる。完成度の高い彼らのミュージック・ビデオでは、バンドのエモーショナルなヒット曲たちが忠実に具現化されている。バンドとファンの結びつきの強さは言うまでもない。「私はポップ・ミュージックが大好きだけど、何にも響いてこないようなのは嫌いなの」と現在23歳のヘザー・バロン・グレイシーは語っている。「物語を伝えてくれるようなポップ・ミュージックが聴きたいわ」

ペール・ウェーヴスのこれまでの歴史を振り返ってみよう。ヘザー・バロン・グレイシーとドラマーのキアラ・ドランは、2014年に音楽学校のBIMMマンチェスターで出会い、二人はそこで強固な繋がりを築くこととなっている。ヘザー・バロン・グレイシーとキアラ・ドランの2人は人生や音楽について語り合い、ボン・イヴェールやザ・キュアーへの愛を分かち合ったのだという。「キアラにはすごく興味をそそられたの。ミュージシャンとしてではなく、人間としてよ。彼女との出会いは、陰と陽の関係みたいだった。これまでの人生で彼女ほど意気投合した人は他にいないわ」2人の身体に刻まれている互いの名前のタトゥーは、彼女らの関係が上辺だけのものでないことを証明している。

ヘザー・バロン・グレイシーが感情的で率直な物言いをするバンドのリード・シンガーなのであれば、キアラ・ドランはそれを変わらぬ駆動力で支えている存在だ。ペール・ウェーヴス随一の冷静さを誇る技術面のボスである彼女は、漠然としたアイディアを具現化し、バンドの残りのメンバーに伝えてくれる。「キアラ以上に私がこの世で信頼している人はいないわ。母親も、父親も、兄弟ですらね。彼女が一番よ」とヘザー・バロン・グレイシーは語っている。

ベーシストのチャーリー・ウッドとギタリストのヒューゴ・シルヴァーニがバンドに加わったのは、2017年にペール・ウェーヴスがダーティ・ヒットと契約を結ぶ前のことだ。ヘザー・バロン・グレイシー曰く、チャーリー・ウッドはバンドに「クラシックなベーシスト」という風通しをもたらし、ヒューゴ・シルヴァーニは脈打つような彼らのライヴには欠かせない存在になっているという。

アルバムにおける最も強烈な印象が残る瞬間の多くが生まれたのも、ヘザー・バロン・グレイシーとキアラ・ドランの強固な関係性があってこそだ。アルバムの一番最後に収録されている、今は亡きヘザー・バロン・グレイシーの祖父に充てられたアコーステックな楽曲“Karl (I Wonder What It’s Like To Die)”は、キアラ・ドランから自身の悲しみを歌にするように言われていなかったら生まれていなかったかもしれない。「(ダーティ・ヒットのトップである)ジェイミー・ オーボーンに聴いてもらった時、彼は曲を一時停止してこう言ったの。『すごくトラウマになりそうだよ、ヘザー』ってね。私はその時、こう思ったわ。『それって一番いい曲なんじゃない? トラウマになりそうな曲で、本物で、正直な曲なんだから』って」

彼らは、間違いなく本物だ。アルバムを聴けば、すべての曲で旅に連れ出されることになる。タクシーの後部座席でラジオから流れる彼らの曲に耳を傾けたり(“Karl (I Wonder What It’s Like To Die)”)、恋人たちの愛の巣の「外で涙を流し」たり(“Black”)、波乱に満ちながらも人生を肯定されるような、彼らの愛の物語を体験することになるのだ。「時々、私は一人で死ぬんじゃないかって思うことがあるわ。私ってすごく変わった人間だから」とヘザー・バロン・グレイシーはため息交じりにつぶやいている。

「誰かがお金を稼ぐ目的で音楽を売ろうとしていることが分かると、本当に心が痛む。自分自身にすら何も響いてこないような歌詞を、何千人ものお客さんの前で歌えるようなポップスターには絶対にならないわ」とヘザー・バロン・グレイシーは語っている。「音楽は私を表現する方法の一つなの。音楽がなければ、私は本当に爆発してしまうと思うわ」

アルバムのタイトルを含む楽曲“Noises”は、彼女がなぜ自分の感情を表現する必要があるのか、それを解き明かすヒントになる。「どうして自分の身体をこんなにも見つめているのだろう? / 落ちていく感覚。夜に床を這いずり回る / よくないことなのは分かってる。けど、今回はあなたにも治せないわ」とヘザー・バロン・グレイシーは揺れるようなビートに乗せて歌っている。「この曲を出した時は、信じられない量の反応が返ってきたわ。多くの人たちの人生において、その重要な局面で聴いてもらえるような曲になってほしい」と彼女は語っている。

2017年にシーンに登場して以来、シャイで日陰にいた存在だったヘザー・バロン・グレイシーも、自信に満ちたスターとして重要な存在になるまでに変貌を遂げている。ステージの上ではもちろん、このインタヴュー中にもカリスマ性を放っているヘザー・バロン・グレイシーだが、だからといって必ずしも彼女が自己不信に陥ることがないというわけではないようだ。「自分自身を外へ出すことは、とっても恐ろしいことなの」と彼女は明かしている。「私の一番の関心は、みんなに私のことを愛してほしいっていうこと。愛を得て、ようやく私はなりたい自分やなるべき自分になれるのよ」

音楽をセラピーとして使うことは、バンドに感化されて救われたティーンエイジャーたちを除けば、アーティストにとっても容易なことではない。そこには常に、荒らしによるメッセージを書かれる危険があるし、コメント欄で癇癪を起こされる危険性があるからだ。「なかには行き過ぎた人たちもいるわ。私に対して、性的に惹きつけられ過ぎてる人たちもいる。私のところに来て何かを言う分には、それに返事をしてあげるけど、それを他の女性たちにもしているのかもしれないって思うと恐ろしいことよね」とヘザー・バロン・グレイシーは語っている。何か対策が取れなくもなさそうだが、彼女は次のように続けている。「みんなのために私が闘ってあげるの。キアラでもヒューゴでも、チャーリーでもなく、怒るのはこの私よ。闘う準備はできてるわ」

私たちが知っていると思っていたペール・ウェーヴスとは、どこか違うような気がする。彼らからは間違いなく、反抗的な空気が漂っている。『マイ・マインド・メイクス・ノイジーズ』でも、それよりも以前にリリースされていた他の作品でも、私たちが彼女たちに抱いていたのは、闘う戦士たちではなく、愛すべき恋人たちという印象だった。数えてみたところ、ヘザー・バロン・グレイシーは最新作で15回もキスについて歌っている。ファンたちの心に響くことになったのはペール・ウェーヴスのそんな側面であり、結果として、彼らは若くて革新的なファンベースを築くこととなっている。「私たちのコミュニティは、誰だって受け入れるわ。安全に感じて欲しいし、大歓迎よ」とヘザー・バロン・グレイシーは語っている。

ペール・ウェーヴスは、2018年のメインストリームのポップ・ミュージックに自由をもたらした最初のポップスターでもなければ、最後のポップスターでもない。トロイ・シヴァンやジャネール・モネイ、イヤーズ&イヤーズらは、人生を変えてくれるような、包括的で多様性に満ちたバンガーを生み出してくれた。どうやら、ペール・ウェーヴスも彼らの仲間を果たすことになりそうだ。「代名詞は登場させていないのに、一部のインタヴュアーからは、男たちのことを歌ってるって思われているの。キアラは同性愛者であることを公言しているし、私は自分が好きになる人を好きになるの。自分のセクシャリティに名前をつけるつもりはないわ。繋がりを持つ人となら、誰とだって繋がりを持つわ」とヘザー・バロン・グレイシーは語っている。「そういう推測って、頭に来るのよね。だって、私はほとんどの曲で女性について歌っているから。そういう見られ方を変えたいと思っているわ。若いファンの人たちの多くは、私たちをそういう風に見てくれていると思う」

人々が彼らに見出しているのは、彼らのレーベルメイトであり、恩人でもあるザ・1975に見られるような、革新的な性質に類似したものではないだろうか。ペール・ウェーヴスがインタヴューでザ・1975の話題に触れるのは、これが最初ではないし、今回で最後になることもないだろう。彼らは、ザ・1975が果たしてくれた役割を十分に理解している。バンドのデビュー・シングルである“There’s A Honey”は、2017年の1月にザ・1975のフロントマンであるマット・ヒーリーがプロデュースを手掛けた楽曲だし、ヘザー・バロン・グレイシー曰く、続く“Television Romance”はマット・ヒーリーの家の屋根裏でレコーディングされたものだという。ヘザー・バロン・グレイシーとマット・ヒーリーは、2017年の10月に2人で『NME』の表紙を飾っている。マット・ヒーリーは当時、ペール・ウェーヴスに賛辞を送っている。「彼らには素朴で純粋なものを感じるんだ。彼らの音楽からは、誠実さが伝わってくるんだよ」とマット・ヒーリーは『NME』に語っている。

ペール・ウェーヴスのキャリアは、他のバンドによって確立されたものではないし、むしろ、他のバンドによって勢いがついたというほうが正しい。ペール・ウェーヴスは、自分たちをそう認識しているようだ。「彼らについてたくさん話すと疲れてしまうけど、みんなからそれを求められる理由は理解できるわ。単に、彼らは私たちとの関係値が大きいから」とヘザー・バロン・グレイシーは語っている。

ペール・ウェーヴスは、そういう境遇の中で見事に成功を収めてみせた。彼らが連帯保証人として引き連れてきたのは、地球上で最も巨大なポップ・バンドの一組だったのだ。しかしながら、彼らの関係性はお互いに利益を生むようなものだし、これからもそうだろう。「ある意味、彼はザ・1975ではできなかったような自分のプロデューサーとしての側面を発揮できたんだと思う」とヘザー・バロン・グレイシーは“There’s A Honey”と“Television Romance”でのマット・ヒーリーとの共作について語っている。「けど、私たちは異なるバンドであって、異なる集団よ。彼らとは友人だし、すごく近しい関係だけど、今はお互いに別のことをやっているしね」

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ザ・1975は今年の11月30日にニュー・アルバム『ア・ブリーフ・インクアイリー・イントゥ・オンライン・リレーションシップス』をリリースすることを発表しており、続く『ノーツ・オン・ア・コンディショナル・フォーム』なる次作も、来年の春のリリースが予定されている。一方でペール・ウェーヴスまた、同じような「強烈な」アプローチを試みているようだ。

「次のアルバムがいつ出るのかについては分からないわ。だけど、近いうちにEPを出せたらって思ってる。もっとポップ・パンクやロックンロールを探求しようと思っているの。キアラと私で新しいEPを書き始めたんだけど、アルバムとは完全に異なるものよ」。異なるとは、どのような意味でだろうか? 敬意を込めて言うが、彼らの音楽のほとんどには、すでに立証済みの公式が使われている。例えば、より政治的に、だろうか。ヘザー・バロン・グレイシーにとってはそうらしい。「私たちはすごく政治的な人間で、それぞれが異なる考えを持っているの」とヘザー・バロン・グレイシーは語っている。「次にリリースする作品は、もっと世の中のことに踏み込むものになるわ。自分自身のセクシャリティを認めるという意味だったり、人生についての考え方っていうことだったりね。極端に政治的にするつもりはないわ。今がそうすべき時なのかは分らないから。けど、そのためにも自分たちの考えを表明することになるのは間違いないわ」

インタヴューの最後に、2017年の1月にした彼らとの初めてのインタヴューで最後に訊いたことと同じ質問をしてみた。「5年後に、バンドがどうなっていて欲しい?」。ヘザー・バロン・グレイシーの当時の答えは、実に大胆なものだった。「アルバムが1位を獲得していて欲しいわ。このまま成長を続けて、ソールドアウトのツアーをやりたい。私たちなら、きっとできるはず」

今も同じ気持ちなのだろうか?

「世界で最もビッグなバンドの一つになりたい」と彼女は力強く宣言した。「アリーナをやって、いろいろなライヴをやって、たくさんの国を征服するの」

日も沈み始めた頃、私はバンドと共に次の会場への移動を始めた。行き先は、フェスティバルのアフター・ショウが開催されるコンコルド・ミュージック・ホールだ。出演時刻の22時になるまで、バンドはありとあらゆる享楽を楽しんでいた。彼らはまず、地元で最も悪名高いチリドッグ店「デヴィル・ドーグス」へと赴いた後、路上の足場(「何これ、すごくグラグラする!」)の上で腕立て伏せをやり、回数が足りないと互いをけしかけていた。ようやく会場に着いた彼らは、持参したものの中からスピーカーを引っ張り出し、トラヴィス・スコットやトーリー・レーンズなどのヒップホップを大音量で流し出してから、続けてデビュー・アルバムに収録された“Red”を流し始めた。バンドとその取り巻きたちは、自分たちが作った最高の一曲をバックにプロセッコの瓶を持って楽屋を踊り回り、一緒にやろうと、私も仲間に入れてくれた。とても楽しい時間だった。

酔いが回ってきた頃、私たちが崇拝する最高に政治的なアーティストたちと同様に、今の私たちにはペール・ウェーヴスのようなバンドが必要なのだと再認識することとなった。アイドルズやチャイルディッシュ・ガンビーノらは、社会におけるミクロの問題にもマクロの問題にも声を挙げてきた。恋愛や失恋についての曲を書くキッズたちがいたっていいはずだ。 ペール・ウェーヴスは、若さや、それ故のナイーヴさや大胆さを簡潔に歌にしてみせている一方で、自らの監獄を通して、現実よりもマシな世界を描いている。

「人生はとても早く進んでいくんだ。時々立ち止まらないと、何かを見落としてしまうよ」と、1986年の映画『フェリスはある朝突然に』に登場するシカゴ一のイタズラ少年フェリス・ビューラーは語っている。しかし、今年最も勢いのある新人バンドと一緒にシカゴで24時間を過ごしてみると、彼らが最も大きな勲章を目標に据えているということをハッキリと知ることができた。彼らなら、塵の一つだって見逃すことはないはずだ。

リリース情報

PALE WAVES /MY MIND MAKES NOISES(jake-sha)
アーティスト名:Pale Waves (ペール・ウェーヴス)
タイトル:My Mind Makes Noises(マイ・マインド・メイクス・ノイジーズ)
発売日:2018年9月14日(金)世界同時発売
レーベル:Dirty Hit / Hostess
品番:HSE-6862
価格:2400円+税
※日本盤はボーナストラック1曲、歌詞対訳、ライナーノーツ(粉川しの)付
1. Eighteen
2. There’s A Honey
3. Noises
4. Came In Close
5. Loveless Girl
6. Drive
7. When Did I Lose It All
8. She
9. One More Time
10. Television Romance
11. Red
12. Kiss
13. Black
14. Karl (I Wonder What It’s Like To Die)
15. The Tide (Demo) *

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