10位 “Oh! You Pretty Things”(1971年)

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デヴィッド・ボウイに第一子が誕生する直前に書かれた曲“Oh! You Pretty Things”では、父親になることが間近に迫った不安感を、地球を侵略に来た宇宙人のストーリーに置き換えている。予知と被害妄想の両方から、彼は世の親たちにこう警告している。「Don’t kid yourself they belong to you/They’re the start of a coming race(自分の子供を所有物だと思ってはいけない/彼らは来たるべき種の始まりなのだ)」


9位 “Ashes To Ashes”(1980年)

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過去の作品を組み込むのは強力な手法だ。デヴィッド・ボウイは、過去の作品を参照して曲に散りばめる手法を好んで使っていて、この技を“Ashes To Ashes”では最も丁寧に成立させた。エアリーなファンクに乗せて未来を見つめながら、歌詞ではかつてのキャラクターを振り返っている。この曲ではトム大佐の運命が明かされており、我を忘れたジャンキーとして描かれている。


8位 “Modern Love”(1983年)

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この曲は悲しい皮肉となった。それは、デヴィッド・ボウイが自身の冷笑主義を完璧な曲に仕上げたことではなく、1980年代の勢いに魅せられて急成長したビジネスが、その後、数年間は彼のキャリアが低迷することになると予見していたからだ。少なくとも、1989年にティン・マシーンを結成するまで致命的な状態になっていた。


7位 “Life On Mars?”(1971年)

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テンプルズのジェームス・バッグショーはこう語っている。「この曲は本当にキャッチーで、それでいて本当に型破りなんだ。すごい高音になるところがそうで、かなり大胆だよね。僕自身は歌い方を実際に習うまで、こんなに大胆になることはできなかった。仰々しくなくて、巧みで、完璧に二項を両立させているんだ」


6位 “Let’s Dance”(1983年)

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コートニー・バーネットはこう語っている。「彼の作る作品はたいてい踊りたくなるわ。彼はいい曲の書き方を理解していて、彼のやることはすべてどこかファンキー。私はちょっとだけツイストするの。ほんの少しだけね」


5位 “Rebel Rebel”(1974年)

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“Rebel Rebel”が制作・リリースされた頃、デヴィッド・ボウイはミック・ジャガーと交遊を深めていた。デヴィッド・ボウイの元妻、アンジーは彼らがベッドで一緒に寝ているところを目撃したと発言している。デヴィッド・ボウイが彼の音楽のヒーローたちからインスピレーションを得るのはいつものことだが、この曲の天国からの贈り物のようなリフは、ザ・ローリング・ストーンズのヴォーカルに貢献しているのと同じくらい、キース・リチャーズが多大な影響を与えている。


4位 “Young Americans”(1975年)

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恋人たち2人が初めて不器用に交わるオープニング・ヴァースで始まり、そこから“Young Americans”は暗くなっていくばかりだ。リチャード・ニクソン大統領の挑発的な薄ら笑いと、テッド・バンディの偏狭な連続殺人のニュースばかりだった1970年代のアメリカに漂っていた閉塞感を反映している。結果として、70年代のソウル・ポップのブランケットの下には、デヴィッド・ボウイの曲の中でも最も静かで、心揺さぶる曲ができていたのだ。


3位 “Changes”(1971年)

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ワイルド・ビースツのトム・フレミングはこう語っている。「“Changes”は葬儀にぴったりの曲だと思う。親指を高く上げたポール・マッカートニーにならなくても陽気だから。葬儀は変化のための場だよ。みんな死ぬ。だから何なんだだ? 『Time may change me, but I can’t trace time(時間は私を変えるかもしれない、でもm時間をたどることはできない)』。ある意味、本当に完璧だよね」


2位 “Sound and Vision”(1977年)

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元々はインストゥルメンタル(プロデューサーのトニー・ヴィスコンティの当時の妻、メリー・ホプキンのバック・ヴォーカルのみ有り)として想定されていたが、デヴィッド・ボウイはその制作過程の最終段階でヴォーカルを加えたと言われている。生き生きとしたギターリフにきらめくサックス、躍動するシンセと相対して、デヴィッド・ボウイの歌い方には、深刻なコカイン中毒から抜け出すために苦悩していたことを示す避けがたいアンニュイさが滲んでいる。


1位 “Heroes”(1977年)

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この時代のロマンスを、デヴィッド・ボウイの素晴らしいヴォーカルと、絶え間なく響き渡る4つのコードが支配する、まるでベルリンの壁そのもののように頑丈なサウンドで描いている。リリース時には世間の反応はいまいちだったものの、彼の最も愛された曲としてのし上がってきただけでなく、ライター勢の投票で堂々のトップに輝いたことで完璧な勝利となった。

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