宇宙大使☆スター

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NME Japanではフジロックフェスティバル ’19の観たいアーティストのランキングを作成してみました。とはいっても、これだけ多くのアーティストが出演するフジロックです。なので、あくまで独断で、編集部で観たいと思ったアーティストのなかから、議論を重ねて、このランキングを作成してみました。ケミカル・ブラザーズやマーティン・ギャリックスなど、このランキングに入っていないアーティストでも大注目のアクトがたくさんいますが、ぜひ参考にしてみてください。

20位 アン・マリー


全英1位を獲得したクリーン・バンディットのシングル“Rockabye”への参加や、エド・シーランが自身のツアーのサポート・アクトに起用したことなどがキャリアのフックアップとなったアン・マリーだが、もうそんな言及も不要かもしれない。2018年の4月にデビュー・アルバム『スピーク・ユア・マインド』をリリースしたアン・マリーは今や、今年のグラストンベリー・フェスティバルでメイン・ステージに出演するなど、UKを代表する女性ポップ・シンガーへの階段を着々と上がり続けている。チャートを席巻したマシュメロとの“Friends”や自身の“2002”など、ヒット曲に彩られたステージになるだろう。

19位 シェイム


サウス・ロンドン出身の5人組であるシェイムは、UKのロック・シーンに新たな追い風を吹かせているバンドの一つだ。彼らがかの国のロックンロールのアティテュードをしっかりと継承していることは、2018年にリリースしたデビュー・アルバム『ソング・オブ・プレイズ』からも十分に伝わってくるが、その真価がステージの上でこそ発揮されることは、これまでのエネルギッシュなライヴ・パフォーマンスでも証明されている。同じサウス・ロンドン出身のファット・ホワイト・ファミリーやスレイヴスらの寵愛も受けている彼らは、ギター・ミュージックの醍醐味をきっと見せつけてくれるはずだ。

18位 ステラ・ドネリー


デビュー・アルバム『ビウェア・オブ・ザ・ドッグス』が「NMEが選ぶ2019年上半期のベスト・アルバム23枚」にも選出されているステラ・ドネリーは今回のフジロックフェスティバル出演が初来日となる。2017年にリリースした“Boys Will Be Boys”で注目を集めることとなった彼女はトキシック・マスキュリニティ(男らしさの有害性)やレイプといったシリアスなテーマを歌詞で扱いながらも、その音楽が軽やかさを失うことはない。コートニー・バーネットやキング・ギザード&ザ・リザード・ウィザードといった他のオーストラリア出身のアーティストと共にきっとフェスティバルに華やかな一面を与えてくれるに違いない。

17位 ダニエル・シーザー


土曜日のレッドマーキーでヘッドライナーを務めるのは、ゴスペル歌手の父親のもとに生まれ、幼少期には聖歌隊にも参加していた経歴を持つ現在24歳のダニエル・シーザーだ。今年のグラミー賞ではH.E.R.との共演となった“Best Part”で最優秀R&Bパフォーマンス賞を受賞し、6月28日には2017年発表のデビュー作『フロイディアン』に続く待望のセカンド・アルバム『ケース・スタディ 01』がリリースされており、絶好のタイミングでの初来日となる。スムースなファルセット・ヴォイスによる上質なR&Bは折り紙付きで、新作にはファレル・ウィリアムスやジョン・メイヤーらも参加している。

16位 クルアンビン


今年3月に行われた初来日公演の東京公演のチケットが瞬く間に完売し、同日にセカンド・ステージという形で追加公演が行われたクルアンビンがフジロックフェスティバルという最高のシチュエーションで日本に戻ってくる。タイ語で「飛行機」を意味するバンド名を掲げ、60〜70年代のタイ・ファンクをルーツに持つ彼らだが、その蠱惑的なグルーヴはジャンルづけ不可能。体感するのが一番だろう。最終日のフィールド・オブ・ヘヴンのヘッドライナーというスロットが用意されている彼らだが、その前日の深夜にはクリスタル・パレスでDJセットを披露することも発表されている。

15位 ジョナス・ブルー


トレイシー・チャップマンの楽曲を大胆なダンス・チューンに変えてデビュー・シングル“Fast Car”が大ヒットとなったジョナス・ブルーだが、その出自が示すようにこの人はダンス/ポップ・ミュージックのニクいツボを突くのが本当にうまい。先日、リタ・オラ&ティエストというビッグ・ネームのコラボレーションとなった最新シングル“Ritual”も発表されたが、“Perfect Strangers”、“Mama”、“Rise”など、フロアを盛り上げるためのヒット曲には事欠かない。マーティン・ギャリックスやシーアで盛り上がった人々に深夜の更なるボーナスを提供してくれるはずだ。

14位 ヴィンス・ステイプルズ


昨年のケンドリック・ラマーは言わずもながだが、近年のフジロックフェスティバルはヒップホップの強力なアクトを積極的に招聘しているのだが、今年のその枠はこの人だろう。ヴィンス・ステイプルズについては昨年11月にリリースされた日本人アーティストのVERDYがアートワークを手掛けた『FM!』が素晴らしかったが、そのストレート・エッジなスタイルも含めてラップを追求したスタイルについては高い評価を確立している。昨年、「永遠に黙る」ために200万ドルと引き換えに引退するというキャンペーンを打ち出したことでも話題になったが、この場で観られることをどれだけ謳歌できるかは我々にかかっている。

13位 ジェイソン・ムラーズ


まあ、そのステージについては折り紙付きの人である。練りに練られた楽曲を、決して派手ではないけれど、熟練の技術でもって最良のパフォーマンスで披露する。フジロックフェスティバルに帰ってくるのは11年ぶりとなる。昨年、通算6作目となる最新作『ノウ。』をリリースした時にはファン・イベントでここ日本でもライヴを行っているが、正式な来日公演としては5年ぶりとなる。代表曲“I’m Yours”を含めて、数々の名曲が披露されるであろうそのライヴは今から素晴らしいものになると思って間違いない。ザ・キュアーとのコントラストも面白いが、こんな並びでジェイソン・ムラーズを観られるのはきっと日本だけだと思うので、その貴重な機会を心ゆくまで楽しみたい。

12位 キング・ギザード&ザ・リザード・ウィザード


オーストラリアはメルボルンで2010年に結成されたキング・ギザード&ザ・リザード・ウィザードが、これまでにリリースしてきたスタジオ・アルバムは実に14枚。2017年には立て続けに5枚をリリースするなど、驚異的なハイペースで楽曲を量産している実に生産性の高いロックンロール・ラヴァーである彼らだが、UKでは既に今年の10月にキャパシティ10000人を超えるロンドンのアレクサンドラ・パレスでの公演が決定しているなど、ライヴの実力は既に証明済み。日本での公演は初となる彼らだが、初日となる金曜日の早い時間からフジロッカーに至福と言えるサイケデリックな空間を提供してくれるに違いない。

11位 ジェイムス・ブレイク


セルフタイトルのデビュー作を名刺代わりに、2012年のホワイト・ステージで彗星の如くトリを務めてから早7年。6月にリリースした通算4作目となる最新作『アシューム・フォーム』を携え、ジェイムス・ブレイクがホワイト・ステージのヘッドライナーとして帰ってくる。来日公演としてはおよそ2年半ぶりとなるジェイムス・ブレイクだが、その間には最新作のリリースのみならず、ケンドリック・ラマー主導の映画『ブラックパンサー』のサントラや、高い評価を得たトラヴィス・スコットの最新作『アストロワールド』に参加するなど、シーンの最前線を牽引し続けてきた。彼の前のスロットに出演するヴィンス・ステイプルズとのコラボレーションの有無も気になるところだが、これまでの出演で証明してきた苗場との相性のよさを今年も遺憾なく発揮してくれることを期待したい。

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