Standing On The Shoulder Of Giants

06
オアシスの享楽と成功が絶頂期を迎え、毎日のメリハリがぼやけて、境界線のない無我夢中の日々を象徴するかのように、『スタンディング・オン・ザ・ショルダー・オブ・ジャイアンツ』のジャケット・イメージには昼と夜が次第に溶け合うニューヨークの空が採用されている。まるで巨人の肩越しから眺めるようなショットは、同じフレームで30分ごとに18時間撮影された写真をデジタル合成処理したものだ。


Stop The Clocks

07
『ストップ・ザ・クロックス』は、ビートルズ色が強いジャケットと言えるだろう。ビートルズの『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』を手がけたピーター・ブレイク卿をデザインに起用して制作された2006年発売のコンピレーション・アルバムとなっている。『ビィ・ヒア・ナウ』のジャケットのように、ピーター・ブレイク卿は、オズの魔法使いのドロシーや白雪姫の七人の小人、不気味なピエロの人形などのオブジェクトを集めて撮影した。「デビュー・アルバム『オアシス(原題:ディフィニトリー・メイビー)』のミステリアスな雰囲気を採用し、そこにこだわったデザインだ」とピーター・ブレイク卿は説明している。


Supersonic

08
デビュー・シングル“Supersonic”のために、オアシスの典型的な「パフォーマンス風景」が撮影されたのは、ウェールズのモノウ・ヴァレー・スタジオにおける『オアシス(原題:ディフィニトリー・メイビー)』のレコーディング・セッションの最中だった。当初からオアシスの撮影を行っていたマイケル・スペンサー・ジョーンズは「デビュー・シングルなのでオアシスのメンバーがしっかり注目されるように」とタングステン・ライトを配置した構図にしたという。


Cigarettes & Alcohol

09
帰りの空港へは警察に送り届けられた程「やらかした」スウェーデン訪問から戻るとすぐに、オアシスはロンドンのハルシオン・ホテルへ向かい“Cigarettes & Alcohol”のジャケット写真のために乱痴気騒ぎを再現した。ノエルはアコースティックで曲を披露し、ルーム・サーヴィスの代金はポンドにして4桁代とかなりの額に上り、他の宿泊客はひっきりなしにクレームを入れ、そして写真中央、クリエイション・レコーズのティム・アボットは間違いなく最高の時を過ごしていたことがうかがえる。


Roll With It

10
1995年のグラストンベリー・フェスティバルの前日、オアシスはビーチでテレビを鑑賞するために、うだるような暑さのウェストン・スーパー・メアへ向かった。その季節にしてはいささか着込みすぎたメンバーの姿を見て、地元の人々は面白がった。「まさに灼熱といった感じの日だったが、メンバーはダッフル・コートを着て座らせられていた」とブライアン・キャノンは語っている。「写真には写っていないけど、すごい数の見物人が興味津々で周りにいたんだよ」


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