21. ベースメント・ジャックス『レメディ』(1999年)

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ベースメント・ジャックスの1999年のデビュー・アルバム『レメディ』は、リリース後、大きな賞賛を得た。『NME』では当時、次のように評している。「この10年の間に英国でプロデュースされたダンス・ミュージック・アルバムの中でも良作に入る。素晴らしく新しいダンス・ミュージックで、ハウス、ラガ、テクノ、ソウル、ファンク、フラメンコがすべて1つにマッシュされ、ある種の完璧な瞬間を感じさせる」


22. モービー『プレイ』(1999年)

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モービーの通算5枚目のアルバムは一つつの社会現象だった。2年間で世界中のヒット・チャートを席巻するようなシングルを9枚生み出すことになり、膨大な数の広告や映画、テレビに曲をライセンスし、モービーは一般大衆のものとなった。しかし、『プレイ』はゴスペルとブルースに影響を受け、ポップ・ミュージックのアルバムとして最上の純粋さを持ち、ダンス・ミュージックをレイヴではなく、家でも聴ける音楽へ転換するものとなった。


23. ロイクソップ『メロディーA.M.』(2001年)

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このノルウェーのグループのデビュー・アルバムについては、『NME』レヴュー担当のアレックス・ニーダムが10点満点中8点をつけた上で次のように評している。「彼らの音楽は、ピーピー言う1980年代のシンセサイザー、少し割れるようなバックビート、そして夢見るようなヴォーカルが、つかみどころなく混ざりあっている。雰囲気はまるで、クラブ帰りの心地よい余韻、愛する人と共にするベッド、雪に閉ざされたログ・キャビン、そんな感じだ。素敵だろう? まったくね」


24. アヴァランチーズ『シンス・アイ・レフト・ユー』(2001年)

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推定3500にも及ぶ、ブロウフライやマドンナといったアーティストのサンプル音源を使った『シンス・アイ・レフト・ユー』は、議論の余地のない傑作だ。2000年11月のリリース時、『NME』はこのアルバムを「楽しくて、万華鏡的な、日当たりのよいディスコ・ポップの傑作」と評したが、これはまったく的を射た表現だった。『シンス・アイ・レフト・ユー』は信じられないくらいに楽しい作品だ。


25. ザ・ストリーツ『オリジナル・パイレート・マテリアル』(2002年)

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マイク・スキナーは、このフレッシュで、おかしなデビュー・アルバム『オリジナル・パイレート・マテリアル』で、その名を世界にしらしめることとなった。楽しくて、心に染みて、そして驚きを伴うこのアルバムは、UKガラージを永遠に変えてしまった。


26. マイケル・マイヤー『インマー』(2002年)

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このドイツ出身のダンス・ミュージック・アーティストの手によるミックス・アルバム『インマー』は、レイヴ・カルチャーが衰退しつつあった2000年代の危機的な時期に発表された。美しく流れていく一曲一曲が、雰囲気たっぷりのビートと共に心の琴線に触れる。


27. トゥー・メニー・ディージェイズ『アズ・ハード・オン・レディオ・ソウルワックスVol. 2』(2002年)

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2002年にリリースされたこのアルバムは、ソウルワックスのメンバーであるデイヴィッド・ディワーラとステファン・ディワーラによるデュオ、トゥー・メニー・ディージェイズのデビュー作で、『アズ・ハード・オン・レディオ・ソウルワックスVol. 2』ではドリー・パートン、ベースメント・ジャックス、カイリー・ミノーグなどをリミックスした45曲を収録している。


28. アンダーワールド『アンソロジー、1992‐2002』(2003年)

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『NME』のアンソニー・ソーントンはこのアルバムを次のように評している。「刺激的なミステリー、革新的でダーティーなベースライン、そしてキラキラ輝く瞳のような都会的ロマンスによって、同時代の他のアーティストを凌駕する不変の価値を勝ち得たアルバムだ。これらの埃っぽい都会の物語は“London Calling”や“Waterloo Sunset”、そしてザ・スミスの作品みたいに刺激的だ。その上、踊れる。これで決まりだ!」


29. V.A.『トラックス・レコーズ:20周年記念コレクション』(2004年)

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ハウス・ミュージックの伝説的なレーベル、トラックス・レコーズは、最良のハウス・ミュージックをプロデュースしていることで有名だった。この巨大なコレクションは、トラックス・レコーズの選ショーなるな作品の数々を分かりやすくまとめている。


30. モードセレクター『ハロー・マム』(2005年)

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モードセレクターのデビュー・アルバムは、抜群にスリリングな機械的リズムとサウンドでリスナーを踊り続けさせる。近年ではレディオヘッドのトム・ヨークともコラボレーションしている。


31. ホアン・アトキンス『20イヤーズ・メトロプレックス:1985‐2005』(2005年)

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1980年代のテクノ・ジャンルの祖の1人であるホアン・アトキンスは、伝説のテクノ・ミュージック・レーベル、メトロプレックスを創設している。『20イヤーズ・メトロプレックス:1985‐2005』には、彼の名を世に知らしめた、多彩で未来志向のヴァイブが収録されており、今聴いても新鮮でエキサイティング、古臭さを感じさせない作品となっている。


32. V.A.『ジャーニー・イントゥ・パラダイス:ザ・ラリー・レヴァン・ストーリー』(2006年)

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多くの人々が当時世界最高のクラブと認めていたニューヨークのパラダイス・ガラージのレジデントDJ、ラリー・レヴァンが、今日のEDMの隆盛に先立ち、DJとしての役割を極めたアルバムだ。


33. LCDサウンドシステム『サウンド・オブ・シルバー』(2007年)

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議論の余地はあるだろうが、ジェイムス・マーフィーのセカンド・アルバム『サウンド・オブ・シルバー』に収録されている“North American Scum”、“Someone Great”、そして“All My Friends”の3曲は、連続するアルバム収録曲としては最高のものではないだろうか。この聴くほどに純粋な音楽によって、彼の名はダンス・ミュージックの殿堂に鎮座し、不朽のものとなった。


34. ジャスティス『+(クロス)』(2007年)

Justice
2000年代を揺るがしたこのオペラ・ディスコ・レコードは、史上最強のメロドラマ風ダンス・ミュージック・アルバムだ。聖書的な言葉選びやカトリック教会のイメージを用いながら、この作品でジャスティスは彼らの能力が大衆向けにエレクトロニック・ポップを作る以上のものであると証明した。それは例えば、“D.A.N.C.E.”の中で聴ける子どもの聖歌隊やディスコ風のベースラインに明らかだ。


35. ブリアル『アントゥルー』(2007年)

Burial
ブリアルのシネマティックなセカンド・アルバム『アントゥルー』は、ヴォーカルのサンプリング、そして色濃いガラージやハードコア・ミュージックからの影響によって、イギリスのエレクトロニック・アーティストとして新しい方向性の始まりを提示した。


36. オーブ『BBCセッションズ1991‐2001』(アイランド、2008年)

Orb
10年以上に及ぶBBCラジオ向けレコーディングを時系列に収録した2枚組のCD『BBCセッションズ1991‐2001』は長尺の壮大な曲を収録し、プログレッシブ・ハウスの枠を超えた作品となっている。EDMという言葉が一般に語られるようになる前であるにもかかわらず、“EDM”という名を付けた作品まで含んでいる。未来志向の匠のワザが極まったアルバムだ。


37. カール・クレイグ『セッションズ』(2008年)

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『セッションズ』は、カール・クレイグを史上最高のテクノ・ミュージシャンの1人に押し上げた名曲を網羅し、彼のレガシーをこのジャンルの栄誉の殿堂へと送り込んだ。決してリスナーを失望させず、虜にしてしまう、世界で最高のテクノ・ミュージックを作り続けるプロデューサーの、パーフェクトな入門アルバムだ。


38. ニコラス・ジャー『スペース・イズ・オンリー・ノイズ』(サーカス・カンパニー、2011年)

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リスナーの脚よりも心を動かすことを主眼としたアルバムだ。ニコラス・ジャーのこの作品は繊細で、緩やかなハウス・ミュージックがどれほど素晴らしいものなのかを示してくれる、数少ないアルバムだ。


39. デッドマウス『4×4=12』

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飛躍的な商業的成功を収めた通算5枚目となる2010年発表の『4×4=12』はダフト・パンクに影響を受けた“Animal Rights”や究極のアンセム“Raise Your Weapon”などを収録しており、多くの人がデッドマウス最高のアルバムと評している。


40. スクリレックス『バンガラングEP』

Skrillex
『NME』での最初の評価は芳しくなかったが、スクリレックスはそれを覆してみせた。『バンガラングEP』の発表は、アリーナ・ファンクをヒップポップやあらゆるベースラインと共に披露できる才能を持つ、EDMの新たなスターが生まれた瞬間だった。一度聴き始めたらやめられない、抑えがたいほどに楽しい作品だ。

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