20位 コンフィデンス・マン『3AM(ラ・ラ・ラ)』


2024年、コンフィデンス・マンは誰もが歓迎される最高のパーティーを開いてみせた。オーストラリアのパーティー・スターターによるサード・アルバム『3AM(ラ・ラ・ラ)』はブレイクビーツ、90年代レイヴ、何でもありのポップ・ミュージックを駆使して快楽主義的な旅路へとリスナーを誘う。それぞれすべてのトラックがダンスフロアに向かわせる爽快なサイレンのようだ。

19位 タイラ『タイラ』


南アフリカ出身のポップ・プリンセスによるデビュー・アルバムはグラミー賞を受賞したブレイクスルー・ヒットとなった“Water”で感じさせた約束に応えるものとなった。テムズやトラヴィス・スコットの一時起用もありつつ、R&Bやダンスホール、アマピアノ、アフロビートをクラブ仕様で新鮮にブレンドされた本作は、タイラが独自のヴァイブを生み出すことができることを証明している。

18位 ニーマシス『ヴァーベイタム』


パラレル・ワールドだったらニーマシスのデビュー・アルバムはリリースされていなかっただろう。パレスチナ人として声を上げることを恐れた人々に止められたはずだ。ありがたいことに私たちの世界では、このアーティストは動じることなく、『ヴァーベイタム』で突き進んでみせた。先進的でポップさもあるインディの傑作はその力強さと魅力において流動的な文脈からも脱するものとなっている。

17位 クレイロ『チャーム』


クレイロは受け入れること、愛、繋がりといった人間の基本的な欲求について内省的なポップ・ミュージックを常に書いてきた。しかし、サード・アルバム『チャーム』ではボディ・イメージについて歌った“Sexy To Someone”から深夜の情事を想像するスムースなバラード“Nomad”まで、自分自身の願いをより力強く描く自信がついたようだ。

16位 RM『ライト・プレイス、ローング・パーソン』


2024年にリリースされたアルバムでRMのセカンド・ソロ・アルバムほどアイディアが詰め込まれていると感じたアルバムは少なかった。しかし、『ライト・プレイス、ローング・パーソン』は詰め込みすぎとは感じない。ジャズ、気高きインディ、残酷なほど赤裸々なヒップホップを駆け抜けながら、RMは混乱しながらも希望にしがみつき、自分の居場所を探している。

15位 マッギー『トゥー・スター&ドリーム・ポリス』


マッギーは『トゥー・スター&ドリーム・ポリス』に収録された、広がりがありながら抑制された曲を作るのにほとんどツールを必要していない。それが人々の心をつかむには好都合だった。それとないプロダクションも、何物にも代えがたいギターのトーンも、押し殺した歌詞も、彼自身の声も、それは静かなつぶやきからヒビ割れた叫び声へと変わっていく。2024年において最も美しく魅力的なアルバムの一つだろう。

14位 MJレンダーマン『マニング・ファイヤーワークス』


“Joker Lips”でMJレンダーマンは「カルーアを飲んだ、飲酒運転のスクーター」と歌っている。ウェンズデイのギタリストである彼のソロ・アルバム『マニング・ファイヤーワークス』の合言葉は簡潔さだ。徹底的な正確さで不器用な人間、敗者、エゴイストを鋭い辛辣さや共感を誘うニュアンスと共に描き、それが1曲で同居していることもある。地に足のついた勝利と言っていいだろう。

13位 ニーキャップ『ファイン・アート』


生意気で、クレヴァーで、カウンターカルチャー的。これこそデビュー・アルバムというものに求めるものだろう。ベルファスト出身のトリオは『ファイン・アート』で喜びに酔いしれ、2024年のフェスティバルにおいて最も決定的だった楽曲と共にお祭り騒ぎのためにアイルランド語の新たな言葉を解き放っている。不機嫌な親たちに言いたいのは「Tá fáilte romhat!(ようこそ)」ということだ。

12位 ケンドリック・ラマー『GNX』


ケンドリック・ラマーがサプライズでリリースした通算6作目となるアルバムには“Not Like Us”のビートメイカーによる新たなアンセム“TV Off”の「マスタード!」という爆発的な叫び声をはじめ、既に語り草となっている瞬間がある。ケンドリック・ラマーとドレイクのビーフは2024年を象徴する出来事だったが、ケンドリック・ラマーはパンチ力のある正確無比なレコードでその1年を締めくくっている。

11位 シンディ・リー『ダイアモンド・ジュビリー』


幻想的なロックンロールと60年代のガール・グループ風スタイルのポップ・ミュージックによる2時間の大作は別世界から流れ着いたかのようだった。アート・ロッカー、パトリック・フレゲルのアルター・エゴであるシンディ・リーは90年代インディ風のざらついたサウンド美学とメロディーを聴き分ける卓越した耳を併せ持っていて、その作品はグラマラスな幽霊にとりつかれているかのようだ。

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