U2のフロントマンであるボノが、先月のパリでのテロ事件に巻き込まれたイーグルス・オブ・デス・メタルへ申し出たサポートの内容を明らかにしている。
11月13日にイーグルス・オブ・デス・メタルがフランスの首都パリで行っていた公演では、89人が亡くなることになった。このパリでの襲撃を「音楽への直接的な攻撃」と呼び、試練に直面したバンドの「毅然とした態度」を賞賛していたボノが、事件の直後にバンドのメンバーのために、新しい携帯電話を購入し、自分のプライベート・ジェットの貸与を申し出た理由を説明している。
ボノは『ニューヨーク・タイムズ』紙に対し「俺たちの飛行機をイーグルス・オブ・デス・メタルのメンバーが使いたい時に使えるようにしたんだが、彼らには必要がなかったみたいだ。俺たちが音楽仲間に対してできる最善のことは、携帯電話を買ってあげることだったんだよ」と話している。
「ジュリアン(・ドリオ)とジェス(・ヒューズ)と話をしたんだが、ジェスが言うに一番良いのはメールを打ったり、事件のことを知るためにソーシャルメディアを使ったりできるよう、携帯電話を手に入れることだったんだ。彼らが持っていた携帯電話はバタクラン劇場に置いてきているからね」
また、ボノは事件の後にイーグルス・オブ・デス・メタルと話をした時のことについても触れている。「ジェスはすべてを詳細に説明してくれた。もちろん、俺みたいなお人好しのアイルランドのロックスター相手じゃなくて、ちゃんとしたカウンセリングは必要だけどね。心的外傷後ストレス障害(PTSD)は、こういった事件を経験した人にとって現実的な問題なんだ。彼らはうまく切り抜けようとしているけど、あまりにもひどい事件だったわけだからね」
当初、U2はパリでの2公演の初日を11月14日に予定していたが、その前日にパリ同時多発テロが発生したため、このライヴの日程を再設定している。
振替公演を前にして、ボノはAP通信に対して次のように語っている。「もちろん、俺たちはすごく感動したよ。俺たちの仲間であり、飛び抜けた才能を持つバンドのイーグルス・オブ・デス・メタルがこれほど悲痛な経験をして、最もおぞましい悲劇に見舞われながらも、毅然としているという事実にね」
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