ボブ・ディランはかつてコラボレーションをしたジャック・レヴィの妻からそのソングライティング・クレジットに見合う報酬を受け取っていないとして訴えられている。
先月、ボブ・ディランは自身の楽曲の全カタログをユニバーサル・ミュージックに3億ドル(約309億円)で売却したと報じられている。しかし、『ニューヨーク・ポスト』が入手した裁判書類によれば、ジャック・レヴィの妻であるクラウディアはボブ・ディランのカタログに対するソングライティングの貢献に見合う報酬を受け取っていないとして725万ドル(約7億5000万円)を求める裁判を起こしている。
ジャック・レヴィはボブ・ディランが1976年に発表した『欲望』でコラボレーションを行ったことで知られており、同作の大半の曲でソングライティングにクレジットされている。アルバムは全米アルバム・チャートで5週にわたって1位を獲得している。
マンハッタン最高裁に原告から提出された書類によれば、ジャック・レヴィ側は「ディラン被告に購入で支払われた金額の35%」を含む「作曲で得た収入の35%」を支払うよう求めている。
「ディラン被告にはカタログの権利の売却も含めて作曲物によって生まれた収入や収益を含め原告の権利を意図的かつ悪意をもって無視してきた過去と経緯があります」
『ピッチフォーク』に対してボブ・ディランの弁護士であるオリン・スナイダーはジャック・レヴィ側の主張を否定し、この訴えについて「先日のカタログの売却から不当な利益を得ようとする悲しい試み」と評している。
「原告は所有する権利に対してすべて支払いが行われてきました。我々は勝訴するでしょう。そうなった時には原告とその弁護士にはこのメリットのない裁判を起こした責任を取ってもらいます」
ジャック・レヴィは生前、ソングライター、演出家、臨床心理士として活動し、2004年9月に亡くなっている。
ボブ・ディランの他、ニール・ヤング、リンジー・バッキンガム、ブロンディといった大物ミュージシャンも最近楽曲の権利を音楽出版社に売却している。
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