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ニック・ドレイクの遺産管理団体は全バックカタログの楽曲の出版契約をブルー・レインコート・ミュージック・パブリッシングと結んでいる。

契約には『ファイヴ・リーヴス・レフト』、『ブライター・レイター』、『ピンク・ムーン』といったニック・ドレイクが1974年に26歳で亡くなるまでにレコーディングした3枚のアルバムも含まれている。

今回の契約によってブルー・レインコート・ミュージックとニューヨークのレザヴォア・メディアが協力して2019年に設立された音楽出版社であるブルー・レインコート・ミュージック・パブリッシングはニック・ドレイクの音楽出版権を獲得している。

ニック・ドレイクの妹で女優のガブリエル・ドレイクは約50年にわたって「兄の遺産を保護するために最善を尽くしてきた」と述べている。

「その恩恵は彼の才能が急速に認められていくのを目撃できたことであり、なにより彼の曲が持つ多くの人を救う力を目撃できたことです」と彼女は述べている。「難しかったのは彼の意志を推し量らなければならなかったことです。彼は完璧主義者でした。彼は常に自分の音楽に求めているものを分かっていました。彼がもういないことで、どうすべきか苦悶することもありました」

「しかし、時々、彼が肘で突いてきて『合ってるよ』と言ってくれているようなことがありました。ブルー・レインコートとの件もそうしたものでした。最初から彼らはニックにとってふさわしいことが分かっていました。ニック・ドレイクのマネージャーであるカリーから興味があると最初に聞いた時から、この申し出にはまた兄が肘を突いてきたような感じがしたのです」

ガブリエル・ドレイクは「この直感についてとことん分析することもできる」が、今回の決定は「ブルー・レインコートの人々がニック・ドレイクの特性とそのニーズを理解していた」という彼女の考えに帰結すると述べている。

「ニック・ドレイクの作品は陶器のファイン・ボーン・チャイナのようなものです。簡単に割れてしまいますが、適切に扱えば非常に強く強靭なものになります。これらには今こそ必要とされるクオリティがあります。荒れた海に向き合うことにもなるでしょうが、ブルー・レインコートとレザヴォアと同じボートに航海できることを喜んでいます」

ブライター・ミュージックのカリー・キャロモンは次のように続けている。「ニックのキャリアは時に時代の潮流に逆らうものでした。ニック・ドレイクの曲で仕事をする時には綿密な関心と集中力が必要とされました。これらの曲にふさわしい繊細さと細部に集中することのできる時間と情熱を持った音楽出版社を見つけることができたことに安堵しています」

ブルー・レインコート・ミュージックのCEOであるジェレミー・ラセルスは次のように語っている。「長年にわたって私にとってこれ以上の意味を持つ曲のコレクションは本当にほとんどありません」

「時代を定義して時を超え続けている曲を書くことは並々ならぬ偉業であり、それこそニックが私たちに残してくれたものです。彼の一連の作品は丁寧に愛をもってガブリエルとカリーによってキュレーションされたものです。ブルー・レインコート・ミュージックが未来に向けて彼女たちと仕事をできるのに選ばれたことは信じられないほど光栄です」

先日、ニール・ヤング、シャキーラ、リンジー・バッキンガムらも楽曲の権利を音楽出版社に売却している。

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