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ザ・ローリング・ストーンズは未公開のレア音源がYouTubeにアップロードされ、その後まもなく削除されている。

「69RSTRAX」と名付けられたYouTubeのアカウントは現地時間12月31日の未明にスタジオでのアウトテイク音源やライヴ音源を含むザ・ローリング・ストーンズの75のレアな音源を投稿しており、一連の音源はその後、現地時間1月1日にすべて削除されている。

今回の投稿者の正体については明らかになっていないものの、YouTube上には「69RSTRAX」のビジネス関係の問い合わせ先として、ザ・ローリング・ストーンズの初期の音源を所有しているアブコのメールアドレスが表示されている。

『ヴァラエティ』誌は今回の一連の投稿について、EUが定める著作権法にのっとり、音源が制作されてから50年を迎えるに際して一度公開して、著作権の保護期間を延長させる狙いがあったのではないかと指摘している。

EUの著作権法では音楽録音物の権利の存続期間について50年と定められているものの、制作されてから50年以内に「法的に公共に公開」されれば、その期間は70年まで延長される。

他の出版者も以前にこの問題に直面しており、ザ・ビートルズが2013年に『ザ・ビートルズ・ブートレグ・レコーディングス 1963』をリリースするなどしている。一方、初期音源や未発表音源を世に出すことに積極的ではない人々は音楽出版の定義を押し広げようとしている。

ボブ・ディランは2013年に文字通りの『ザ・コピーライト・エクステンション・コレクション,ヴォリューム1』と名付けられたコンピレーション・アルバムを発表しており、同作はヨーロッパで100枚限定でリリースされている。

『ヴァラエティ』誌は今回の投稿について、一時的な公開でもザ・ローリング・ストーンズの音源の著作権の存続期間を延長できる可能性はあるものの、EUが定める著作権法にYouTubeでの公開が当てはまるかどうかは定かではないと指摘している。

公開された75の音源には、ほぼ全編に及ぶ1969年のコンサート音源やアルバム『レット・イット・ブリード』や『スティッキー・フィンガーズ』の収録曲の別バージョンなどが含まれており、その多くはこれまでブートレグ版としてのみ流通していたものとなっている。

『NME』はアブコにコメントを求めている。

先日、ザ・ローリング・ストーンズやエルトン・ジョン、U2らの音楽を使ったドキュメンタリー作品について「(著作権を)侵害した音源を意図的に供給するためのシステムでしかない」とする新たな訴訟が起こされている。

上記のアーティストらのヒット曲の著作権を所有する複数の出版社は、UKのコーダ・パブリッシングや配給会社のヴィジョン・フィルムズ、監督のロバート・カールーザーズらを相手取って訴訟を起こしている。

一方、ロニー・ウッドは昨年、複数のメンバーが健康的な問題を抱えるなか、ザ・ローリング・ストーンズについて「不滅」だと語っている。

ロニー・ウッドは2017年に肺ガンを克服しており、チャーリー・ワッツは2度の手術を行って2006年に咽頭ガンを克服している。今年、ミック・ジャガーは心臓弁の手術を受けているほか、キース・リチャーズは2006年に木から落ちて脳出血を経験している。

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