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バンクシーによってロンドン中心部に設置された後、「盗まれた」彫像がオークションにかけられると報じられていたが、直前になって出品が取り下げられたことが明らかになっている。

バンクシーの「ザ・ドリンカー」というこの作品は2004年3月にロンドンのシャフツベリー・アヴェニューの小さな広場に設置されていたが、その後、AK47ことアーティストのアンディ・リンクによって自宅に持ち帰られていた。

ロダンの「考える人」を風刺したこの彫像はその3年後にアンディ・リンクの自宅からも姿を消している。

そこから12年が経ち、「ザ・ドリンカー」は現在の所有者の身元が不明のまま、現地時間11月19日にサザビーズのアート・エージェンシーによって競売にかけられる予定となっていた。アンディ・リンクも彫像の競売に参加しており、自身が作品の正当な所有者であると主張していた。

しかし、アンディ・リンクはオークションの直前にサザビーズから出品されないという連絡をもらったことを明かしている。サザビーズは一言、次のように述べている。「出品者との合意によって作品が取り下げられました」

サザビーズは今回の取り下げはアンディ・リンクの主張とは関係ないと述べているという。本作の落札額については100万ポンド(約1億4000万円)を超えるのではないかと見られていた。

盗品である本作について先日、サザビーズとしては作品をオークションに出す法的な権利を出品者は満たしていると述べていた。「私たちはロンドン警視庁と(盗まれた美術品を専門とする)アート・ロス・レジスターの指導を受けています」

先月、バンクシーはオンライン・ストアをオープンさせて最低価格10ポンド(約1,400円)から自身のアイテムを販売している。

オンライン・ストアではバンクシーが今年のグラストンベリー・フェスティバルでヘッドライナーを務めたストームジーのために作成した防刃ベストのほか、ウルトラHDテレビ、マグカップ、クッション、ケロッグ社のマスコット・キャラクターであるトニー・ザ・タイガーのラグなどが販売されていた。

オンライン・ストアに出品されていた品々の多くは、同月にロンドンのクロイドン区で開催されていたインスタレーションで展示されていたものとなっている。

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